夏野菜として知られているズッキーニはメキシコの北部からアメリカ南部を原産地としています。
外観はキュウリに似ていますが、カボチャの仲間で、つるなしカボチャと呼称されることもあります。
ズッキーニの栽培は比較的簡単で、たくさんの実がなることから家庭菜園初心者にもおすすめの野菜です。
暑い時期に生長するズッキーニですが、気をつけなければならない害虫として、青虫が知られています。
ズッキーニの青虫に効果が期待できる農薬や、駆除方法に加え、青虫対策について解説していきます。
ズッキーニの青虫に効く農薬は
ズッキーニの青虫に効く農薬としてゼンターリ顆粒水和剤をご紹介していきます。
ズッキーニにつく青虫としては、オオタバコガやヨトウムシの幼虫などが知られています。
一般的に青虫と呼ばれているモンシロチョウの幼虫は、アブラナ科の野菜をこのみ、ズッキーニはあまり好みません。
【ゼンターリ顆粒水和剤】
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ゼンターリ顆粒水和剤は、チョウやガの幼虫である青虫やケムシを対象とした効果的な農薬です。
この薬剤の有効成分は、バチルス・チューリンゲンシス菌が生産する芽胞と結晶毒素で、微生物由来の天然成分です。
自然界に存在する成分を活用しているため、環境への配慮がされており、有機栽培にも適しています。
ズッキーニやゴーヤといったウリ科はもちろん、キャベツや白菜などアブラナ科にも幅広く使用可能です。
収穫直前まで使用できる点も魅力で、家庭菜園でも気軽に散布できる使いやすさがあります。
使用後すぐに幼虫が死滅するわけではありませんが、食害は速やかに止まり、被害拡大を防げます。
持続性にも優れており、ハスモンヨトウへの効果は雨がなければ約1〜2週間持続することが確認されています。
散布の際は、使用説明書をよく読み、適切な希釈濃度やタイミングを守ることが重要です。
青虫の駆除方法は
ズッキーニにつく青虫への駆除方法についてご紹介します。
青虫に限らず、野菜の害虫対策の基本は“見つけ次第の捕殺”です。
ズッキーニの葉や実の上で青虫を見つけたら、すぐに捕まえて処理しましょう。
素手で触るのに抵抗がある場合は、使用済みの割り箸やピンセット、手袋などを使うと安心です。
捕まえた虫はティッシュなどで包み、ビニール袋に入れてそのまま捨てて構いません。
青虫には葉を好むもの、花や実に寄ってくるもの、蕾に潜むものなどさまざまな種類がいます。
葉の表面に見当たらなくても油断は禁物なので、ズッキーニ全体をしっかり見回して、隅々まで青虫の存在をチェックしましょう。
葉の裏など目につきにくい場所に隠れていることもあるので注意が必要です。
青虫が小さい場合には、直接捕まえるのが難しいこともあります。その際は、ガムテープなど粘着力のあるテープを使うのも効果的です。面積が広いタイプが扱いやすいでしょう。
オオタバコガ類のように、実の内部に侵入して食害する虫もいます。
ズッキーニに小さな丸穴が開いていたら、すでに侵入されている可能性が高いため、その実は取り除いて廃棄しましょう。
一つの実に被害がある場合、周囲の実にも虫が入り込んでいる可能性が高いので、穴が開いていないかをよく確認することをおすすめします。
ヨトウムの場合には、昼間は土の中にもぐっているので、食害の跡があって、青虫が見つからない場合には、周辺の土を掘り起こして探してみましょう。
青虫対策方法は
ズッキーニに青虫がつかないようにする対策方法について解説していきます。
青虫などのチョウやガの幼虫は、親虫が飛来して卵を産みつけることで発生します。
成虫による産卵を防ぐことが、青虫対策の基本なので、その対策が必要です。
ズッキーニの種まきや苗の植え付けを行った際には、周囲を防虫ネットなどでしっかりと覆い、成虫が寄り付かない環境を整えましょう。
ネットを設置する際は、縁の部分にも丁寧に土をかぶせ、隙間から成虫が侵入するのを防ぐことが大切です。
種から育てる場合は、間引きを行うタイミングに注意し、防虫ネットの中に成虫が入り込まないよう慎重に作業を進めましょう。
一部の成虫は、窒素を多く含む肥料の匂いに引き寄せられる傾向があります。
ズッキーニへの施肥は、養分のバランスを保ちながら行うことが望ましいです。
ハスモンヨトウやオオタバコガの成虫は、黄色を嫌い、赤い色に惹かれる性質があるとされています。
ズッキーニの近くには赤色系の花を避け、逆に黄色の花を植えることで、虫の侵入を減らす効果が期待できます。
さらに、雑草が多いとそこに潜んでいた成虫がズッキーニへ移動してくることがあるので、周辺の雑草はこまめに取り除き、雑草の少ない環境を保ちましょう。
まとめ
1. ズッキーニの青虫に効く農薬と駆除方法や対策方法は?
ズッキーニの青虫に効果が期待できる農薬や、駆除方法に加え、青虫対策について解説していきます。
2. ズッキーニの青虫に効く農薬は
ゼンターリ顆粒水和剤は、チョウやガの幼虫防除に有効な微生物由来農薬です。
バチルス菌の毒素を利用し、環境に優しく有機栽培にも使用できます。
ウリ科やアブラナ科など多くの野菜に使用可能で、家庭菜園にも適しています。
散布直後に幼虫は死滅しませんが、食害を速やかに止めて被害の拡大を防ぐことができます。
雨がなければ効果は1〜2週間持続し、収穫直前まで使用することが可能です。
3. 青虫の駆除方法は
ズッキーニの青虫の駆除方法は他の害虫と同じように見つけ次第の捕殺が基本となっています。
見つけたら割り箸などを用いて除去しますが、見つからない場合には土の中など隠れた場所も念入りにチェックしましょう。
4.青虫対策方法は
青虫の発生は成虫の産卵によるため、防虫ネットで物理的に防ぎ、隙間なく設置することが重要です。
施肥をバランスよく行うことで、オオタバコガが近づくのを防ぐことができます。
青虫の好みの色や好まない色の花をうまく植えることで、青虫の成虫が近づくことを抑えることができます。
雑草もこまめに除去して清潔な環境をたもつことで、雑草からうつってくる害虫を減らすことができます。
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