キュウリ栽培は、夏野菜の栽培の中でも簡単で、キュウリの生長に適した気温や降雨が続くと、食べきれないくらいに、収穫できるので、家庭菜園の初心者にもおすすめの野菜です。
キュウリが盛んに生長する時期は、高い気温や湿度などで、様々な病気が発生しますが、特にカビ菌が原因の病気には注意が必要です。
キュウリの灰色かび病は、キュウリ栽培で気をつけるべき病気の一つです。
キュウリの灰色かび病に効く農薬や防除(予防)方法、キュウリの灰色かび病の原因などについて解説していきます。
キュウリの灰色かび病に効く農薬は
キュウリの灰色かび病に効く農薬で、おすすめを3種類ご紹介します。
【STダコニール1000】
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STダコニール1000は、総合殺菌剤で主として、灰色かび病をはじめとするカビ菌(糸状菌)由来の病気の予防に効果を発揮します。
水で薄めて散布するだけでよく、耐光性、耐雨性に優れており、残効性があるので、高い予防効果があります。
灰色かび病の他に、べと病、炭疽病、うどんこ病、黒星病、褐斑病などにも使用することができます。
【カリグリーン】
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カリグリーンは炭酸水素カリウムを主成分とする農薬で、予防効果を望むことはできませんが、灰色かび病発症後の治療効果が期待できます。
環境に対する負荷が小さく、有機JAS規格に適合しているのでオーガニック栽培が可能となっています。
肥料としても働く上に、散布した次の日には収穫することができるのも、おすすめできる点です。
【GFベンレート水和剤】
GFベンレート水和剤は、浸透移行性を有しており、カビ菌が入ってくるのを防いで予防するとともに、カビ菌の細胞分裂を阻害し、カビ菌を退治することで治療する効果があります。
灰色かび病の他に、菌核病、炭疽病、黒星病、つる枯病などにも効果を発揮します。
キュウリなどのウリ科の野菜の他、トマト、ナスなどのナス科、ハクサイ、ブロッコリーなどのアブラナ科の野菜にも使用できます。
キュウリの灰色かび病の防除(予防)法は
キュウリの灰色かび病の防除(予防)方法について解説していきます。
灰色かび病などカビ菌が原因の病気については、灰色かび病が発生した株や葉からさらに広がることで被害をもたらします。
灰色かび病になった部分を見つけたら、できるだけ早く取り除くことをおすすめします。
取り除いたものは、灰色かび病のカビ菌がついているので、広がらないようにビニール袋などに密封して廃棄しましょう。
そのまま畑に放置すると、カビ菌を飛ばして、他の葉や株に広がっていく恐れがあります。
灰色かび病などの病気は、キュウリの株の特に弱っている部分から広がる傾向があります。
キュウリの株を観察して、少し弱ってしおれている葉を見つけたら、取り除くと、灰色かび病の発生を抑えることができます。
農薬を使わないで、灰色かび病の防除(予防)をする方法をご紹介します。
ホームセンターなどで販売されている木酢液は、灰色かび病の発症を抑えるといわれています。
木酢液2ccを1リットルの水で希釈して、キュウリに散布しておくと良いでしょう。
灰色かび病になる前に散布することはもちろんですが、灰色かび病になった部分を取り除いた後にも散布しておくと、灰色かび病の発症を抑えることができます。
キュウリが灰色かび病になる原因は
キュウリが灰色かび病になる原因と対策について解説していきます。
灰色かび病はカビ菌を原因とする病気なので、原因の一つとしては湿度の高い状態が長く続くことが考えられます。
対策は湿度が高い状態が長く続かないようにすることです。
キュウリは水はけのよい場所を選んで植え、水はけが悪い場合は土を入れ替えるなど対策しましょう。
水はけを良くすることができない場合には、キュウリの定植場所を高畝にして、水がキュウリの株の周りにたまらないようにしましょう。
日当たりが悪く、水が蒸発しないと湿気がたまります。
日当たりを考慮してキュウリを植えるようにしましょう。
キュウリの周囲を風がよく通るようにしましょう。
キュウリを近づけて植えると、風通しが悪くなり、湿気が溜まるので灰色かび病が発生しやすくなります。
キュウリに水を与える際には、キュウリの葉ではなく、キュウリの株元に水をやり、葉の周囲の湿気が高くならないようにしましょう。
灰色かび病などのカビ菌は、土の中に潜んでおり、降雨時の泥はねなどでキュウリの葉につくことがあります。
キュウリを植える際には、マルチングを行い、カビ菌が泥はねなどでキュウリの葉に付着しないように心がけると良いでしょう。
まとめ
1.キュウリの灰色かび病に効く農薬と防除(予防)法や原因は?
キュウリの灰色かび病に効く農薬や防除(予防)方法、キュウリの灰色かび病の原因などについて解説していきます。
2.キュウリの灰色かび病に効く農薬は
STダコニール1000は、総合殺菌剤でカビ菌が原因の多くの病気の予防に効果を発揮します。
水で薄めて散布するだけでよく、耐光性、耐雨性に優れており、残効性があるので、高い予防効果があります。
カリグリーンは炭酸水素カリウムを主成分とする農薬で、予防効果を望むことはできませんが、灰色かび病発症後の治療効果が期待できます。
GFベンレート水和剤は、浸透移行性を有しており、カビ菌が入ってくるのを防いで予防するとともに、カビ菌の細胞分裂を阻害し、カビ菌を退治することで治療する効果があります。
3.キュウリの灰色かび病の防除(予防)法は
キュウリの灰色かび病の防除(予防)法としては、灰色かび病の部分の取り除き、キュウリの弱っている部分を取り除くこと、木酢液の散布、などがあげられます。
4.キュウリが灰色かび病になる原因は
キュウリが灰色かび病になる原因の一つは湿気です。
対策は水はけを良くすること、高畝、日当たりを良くする、風通しを良くする、根元への水やりなどです。
キュウリの灰色かび病の菌は土の中に潜んでおり、泥はねなどでキュウリに付着します。
対策としてはマルチングがあげられます。
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