じゃがいもはいろいろな料理に使われ、スーパーなどでも一年中手に入れることができる野菜です。
じゃがいもを自宅の庭などでの家庭菜園や、貸出農園などでの栽培に挑戦している方も多いのではないでしょうか?
比較的作りやすく失敗の少ないのがじゃがいも栽培をお勧めする理由の一つなのですが、イモの表面にかさぶた状の模様が表れる病気があります。
家庭菜園をしている方には心配となる、かさぶた状の模様が表れる病気の対策や、イモは食べることができるかなどについて解説していきます。
じゃがいもが病気でかさぶた状の模様がイモに表れた!
じゃがいもの種芋を植えてから90日から100日程度が、じゃがいもを掘り出す目安ですが、楽しみに掘り出したじゃがいもの表面にかさぶた状の模様があったらショックですよね。
見た目にも悪く、少し気持ち悪い感じもあるのですが、このかさぶた状の模様はそうか病といって、実はじゃがいもに起こりやすいことで良く知られている病気の一つなのです。
そうかとは、かさぶたのことを意味しているのですが、5~10mm程度の丸い褐色状の斑点ができており、でこぼこはほとんどないのですが、陥没した大型の斑点もたまに見られます。
そうか病が発生しても、収穫量には関係ないのですが、農家にとっては、じゃがいもが売れなくなったり、売り上げが減るなど大打撃です。
そうか病の原因は、「ストレプトマイセス属菌」という細菌の一種に感染したことですが、有機物を栄養として、畑に長い間存在するので結構やっかいな細菌です。
菌を含んでいる土が何らかの理由で畑に入ってしまったり、種イモから持ち込まれることで入り込みますが、畑の環境によって増殖していくのが特徴となっています。
土の中で育つじゃがいもなので、掘り上げてみないと病気の発生がわからないなど、じゃがいも農家などにとっては、結構やっかいな病気なのです。
じゃがいもの病気対策とは?
じゃがいもの病気対策について解説していきます。
病気対策としては、そうか病の原因となるストレプトマイセス属菌を持ち込まないことです。
菌を含んでいる土が何らかの理由で畑に持ち込まれることもあるので、土を持ち込まない対策は難しいところがあります。
種イモから持ち込まれることもあるので、種イモはホームセンターなどで売られているものを使用しましょう。
種イモとして専用で栽培されているので、菌のいる可能性は低く比較的安心です。
次に土からの対策について解説します。
土のPHは、低め(PH5.5以下)に保ちましょう。
そうか病は、土のPHが低いと発生しにくいと言われています。
PH5.5超~6.5では多発するようです。
石灰を施用すると土は酸性からアルカリ側に移りますので、石灰の施用を控えることも大切です。
一般的に野菜は酸性を好まないということで、野菜の土つくりの際に、必ず石灰を施用すると思っている方も多いかもしれませんが、じゃがいもの場合には必ずしも当てはまりません。
土のPHが気になる方は、ホームセンターや通販でPHを簡単に測れる試験紙を手に入れることができるので、使っても良いかもしれません。
連作を避けることも対策の一つと言われていますが、広い農地を持っている方ならまだしも、家庭菜園では難しいかもしれません。
畑に余裕があるのなら、植える場所を少しずつ変えることも検討してみてください。
じゃがいもとマメ科やイネ科の野菜を輪作すると、そうか病の発生を抑えられます。
じゃがいもの収穫が終わった畑でマメ科の野菜を栽培するなどの工夫も良いかもしれません。
土の殺菌を行うのも効果的な対策の一つです。
フロンサイド粒剤という土壌殺菌剤が通販などでも購入可能です。
1kg以下から購入できるものもあるので、連作が避けられない場合には効果的な対処法の一つです。
じゃがいもの病気、イモは食べられるの?
じゃがいもの病気の一つであるそうか病ですが、イモは食べられるのでしょうか?
結論から先に言うと食べることができます。
皮をむけば、そうか病にかかっていない普通のじゃがいも同様に食べることができ、味もほとんど変わりません。
かさぶたが表面だけでなく、少し深くまで入っている場合には、皮を厚くむいてやれば、問題なく食すことができます。
ただし、一個のイモで食べることができる量が少なくなってしまうのはしょうがないことかもしれません。
味もほとんど変わりなく、外観がかさぶたになっていることを除けば問題は少ないのですが、外観が悪いので、売れなくなり、農家にとっては大きな問題となるのがそうか病なのです。
家庭菜園で作ったじゃがいもがそうか病になっていたとしても捨ててしまわないで、おいしくいただきましょう。
皮のままふかして、バターや塩をつけて食べるふかしイモは、じゃがいもをおいしく食べる調理法の一つですが、そうか病のじゃがいもを食べる際には、避けたほうが良いかもしれません。
そうか病のじゃがいもの場合は、皮をむいて調理するカレーやシチュー、おみそしる、肉じゃが、マッシュポテトなどで、じゃがいもの味を存分に楽しめることができます。
まとめ
1.じゃがいもが病気でかさぶた状に!対策は?イモは食べられる?
じゃがいもは、いろいろな料理に使われ、家庭菜園などでも盛んにつくられる野菜です。
作りやすく失敗の少ないのがじゃがいもの特徴ですが、イモの表面にかさぶた状の模様が表れる病気があります。
対策や、食べられるかなどについて解説します。
2.じゃがいもが病気でかさぶた状の模様がイモに表れた!
じゃがいもの表面に表れるかさぶた状の模様はそうか病といってストレプトマイセス菌が感染したことで起こる病気です。
菌を含んでいる土や種イモなどから持ち込まれ、条件がそろえば長い間畑に存在する厄介な細菌です。
3.じゃがいもの病気対策とは?
そうか病の対策は、種イモはホームセンターなどで販売されている専用のものを用いること、土のPHに気をつけること、連作は避けること、必要に応じて殺菌剤を用いること、などです。
4.じゃがいもの病気、イモは食べられるの?
そうか病は特にかさぶた状の模様が表面に出来ている病気なので、皮をむいてやれば食べることができます。
捨てずに、カレーやシチュー、肉じゃがなど皮をむいて調理する料理に用いましょう。
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