家庭菜園では、一番最初に植え付けて、収穫も一番早いジャガイモは、いろんな料理にも使えて、人気の作物です。
栽培の仕方も簡単なので、毎年ジャガイモを栽培している人も、多いでしょう。
しかし、何年かジャガイモを栽培していると、芋の表面がガサガサになったジャガイモばかり取れることがあります。
これはジャガイモの「そうか病」というものです。「そうか」とはカサブタのことで、ジャガイモの表面が、カサブタ状になる病気です。
そうか病になったジャガイモも、普通に食べることができます。皮と一緒に、カサブタも取れますので問題ありません。
しかし、見た目が良くないため、農家はそうか病を嫌がります。家庭菜園では、見た目はあまり気にしないかもしれません。せっかくなら、綺麗なジャガイモを収穫したいですよね。
ジャガイモのそうか病は薬剤が効く
ジャガイモのそうか病は、畑の土にそうか病を発生させる菌のせいで、カサブタができます。
この菌を退治するには、薬剤を使用するのが一番効果的です。薬剤で土を殺菌、消毒するとそうか病を防げます。
一度、そうか病が発生した畑は、また翌年ジャガイモを植えるとそうか病になります。
ジャガイモは、毎年同じ畑に植えていくと、病気になることが多いです。そうか病もその一つです。
これを、連作障害と言います。連作障害を防ぐには、同じ畑に同じ作物を植えないことが、効果的です。
しかし、限られた畑で行う家庭菜園の場合、毎年作物を変えるのも難しい場合があります。
そんな時は、薬剤を使って畑を殺菌、消毒するとそうか病などの、作物の病気を防げます。
薬剤と言っても、作物にも食べる人にも、全く問題ありません。ホームセンターなどで購入でき、使い方も簡単です。
畑を耕す時、堆肥や肥料などと、一緒に混ぜ込むだけで済みます。一回の使用で効果のあるものも多いです。
ジャガイモのそうか病に効果があって、簡単に使える薬剤を見ていきましょう。
ジャガイモのそうか病にはフロンサイドが効く
ジャガイモのそうか病に効く薬剤に、「フロンサイド」という薬剤があります。
各メーカーから販売されており、粉状の薬剤です。植え付け前に畑を耕すときに、土に混ぜ込むだけの薬剤です。
種イモを植え付ける前に使用すれば、収穫まで効果を発揮します。あとからまた使用することはありません。
土を殺菌、消毒するので他の野菜の病気も防いでくれるので、ジャガイモ以外でも利用できます。
アブラナ科の野菜に多い、根こぶ病も防いでくれます。アブラナ科の野菜は種類が多いので、使用する機会もあるでしょう。
根こぶ病になったアブラナ科の野菜は、枯れてきます。そうか病と違って、収穫量にも影響してきます。
粉状の薬剤を畑に撒いて、耕すだけですので、使い方も簡単です。薄めて噴霧器で散布するとなると、面倒です。
ジャガイモをはじめて栽培する場合も、使ってもいいでしょう。そうか病を起こす菌が、畑にいるかもしれます。
初めて収穫したジャガイモが、そうか病ではがっかりしてしまいます。そうか病を起こす菌は、一般的なものですので、どの畑にもいます。
ジャガイモのそうか病は予防が大事
ジャガイモのそうか病対策には、薬剤が効果的ですが、その他にも予防方法があります。
効果的なものは、そうか病に強い種イモを使うことです。現在、いろいろなジャガイモの品種があります。
その中には、あらかじめそうか病に耐性を持った品種もあります。
スノーマーチやスタークイーンなどの品種は、そうか病以外にも耐性があり、育てやすいです。
また、市販されている種イモは、消毒されており、その点でもそうか病になりにくいです。
食用のジャガイモを、種イモとして使用しても芽は出てきます。しかし、消毒されていないため、病気にはなりやすいです。
そのため、沢山のジャガイモの収穫は、期待できないかもしれません。種イモ専用の芋を使った方が、間違いありません。
そうか病を予防する方法としては、土をアルカリ性にしないことです。畑を耕す時、石灰を使用するように本やネットでは説明しています。
これは日本の土が、酸性になりやすいため、石灰を使って中性にするためです。
しかし、石灰を使いすぎると、土がアルカリ性となっていきます。ジャガイモは酸性の土が適しています。
そうか病もアルカリ性の土で、発生しやすくなります。ジャガイモ栽培の畑の場合、石灰の利用は控えても大丈夫です。
ジャガイモ以外の野菜を育てるときは、石灰を入れて畑を耕すと、酸性の強い畑ではなくなります。
石灰にも殺菌の効果がありますので、家庭菜園では必ず使用する人も多いでしょう。
ジャガイモ栽培の時は、石灰ではなく、薬剤で殺菌、消毒することが大切です。
まとめ
ジャガイモ栽培でよく発生する、そうか病について見てきました。家庭菜園だから、薬剤は使わなくてもいい、と考える人もいるでしょう。
そうか病になったジャガイモは、皮にカサブタがあり、湿りやすくて保存しにくいこともあります。
栽培する量にもよりますが、長期間の保存を予定している場合は、そうか病ではない方が、いいでしょう。
いろいろな予防法を見てきましたが、自分に合った方法で、ジャガイモ栽培を楽しんでください。
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