ジャガイモのそうか病には薬剤のネビジンが効くが予防が重要

ジャガイモは味もよく、作りやすい野菜で、家庭菜園などでも人気のある野菜ですが、病気の一つにそうか病や粉状そうか病があります。

そうか病と粉状そうか病はよく似た症状なのですが、そうか病は、ストレプトマイセス属菌が引き起こす病気ですが、粉状そうか病はネコブカビ科に属する糸状菌が引き起こす病気です。

そうか病も粉状そうか病も、ジャガイモの表面にかさぶた状の模様ができ、見た目も悪いので厄介な病気の一つです。

そうか病や粉状そうか病になったジャガイモも、食べることは可能ですが、収穫量が減ったり、売れなくなるなども問題も発生します。

そうか病（粉状そうか病）を発生させないためには、ネビジンという薬剤が良く知られていますが、薬剤を使わない予防法もあるので、ご紹介していきます。

ジャガイモのそうか病は薬剤で対策しよう

ジャガイモのそうか病対策にはネビジンという薬剤が効果があることが知られています。

ジャガイモは、年１回または２回収穫することでき、人気の野菜ですが、害虫のほかに、そうか病という病気が良く知られています。

そうか病は、収穫したジャガイモの表面に、かさぶた状の模様ができる病気で、ほとんどは表面だけですが、少し深くまで病気が進行していることもあります。

そうか病になったジャガイモは、表面を削るように皮をむいてやれば、十分食すことは可能なのですが、食べる量が減ってしまうことのほかに、外見が悪いので、売れなくなってしまいます。

そうか病は、土の中にいるストレプトマイセス菌や糸状菌が、引き起こす病気です。

このため、ストレプトマイセス菌や糸状菌がいる土壌でジャガイモを育てると、発生頻度は変わりますが、そうか病が発生してしまいます。

そうか病の最も効果的な対策は、ストレプトマイセス菌や糸状菌を殺菌してしまうことです。

殺菌の方法としてはストレプトマイセス菌や糸状菌に対して効果のある薬剤（殺菌剤）を散布した後に薬剤を土に十分なじませてから、ジャガイモを植えることです。

以降ストレプトマイセス菌や糸状菌に効果のある薬剤であるネビジンについて詳しくご紹介していきます。

ジャガイモのそうか病にはネビジンが効く

ジャガイモのそうか病（粉状そうか病）に効果のある薬剤としてネビジンが知られています。

ネビジンはスルフルファミドという成分の薬剤の商品名で、ジャガイモのそうか病のほか、白菜、ブロッコリー、カリフラワー、カブ、大根などの根こぶ病にも効果があります。

環境にも優しく、後に作った作物や周辺の作物にも薬害が無いので安心して使用することができ、長時間効果が続くのが特徴です。

また毎年使用することで、安定した効果が得られます。

使い方は比較的簡単で、ジャガイモを植える前の土にネビジンを散布したのち、耕運機やクワで土に混ぜ込んでいけばよいだけです。

菌は比較的表面近くにいるので、せいぜい１０ｃｍから１５ｃｍの深さまでかき混ぜればよいので比較的簡単です。

面積あたりに散布する薬剤の量は、きちんと計量してから散布しましょう。

完全に均等にまくのも難しいのですが、面積当たりの量を計量したら、薬剤を、なるべく均等になるようにまき、土に混ぜ込んでいきましょう。

薬剤を散布した翌日くらいには、ジャガイモのタネ芋を植えこんでも大丈夫です。

なお粉状そうか病に効果のある薬剤としてオラクル粒剤があります。

オラクル粒剤は、糸状菌類を減らすことで、粉状そうか病の発生を抑えてくれます。

ジャガイモのそうか病は予防が重要

比較的安全なそうか病の薬剤のネビジンですが、薬剤はあまり使いたくないという人のために効果的な予防法をご紹介します。

ネビジンを併用するとさらに効果がアップするので参考にしてみてください。タネ芋は、必ず専用のものをホームセンターなどで購入しましょう。

ホームセンターなどで販売されているものは、タネ芋専用として作られたものなので、安心です。

そうか病は土のＰＨによって発生頻度が変わってくる病気です。

具体的に言うと、土のＰＨが高いと発生しやすく、低いと発生しにくいという特徴があります。

一般的には土のＰＨが５．５を超えて６．５までの範囲で多発するといわれています。

畑の準備で、肥料の他に石灰をまいて酸性土壌を中和することは良く行われていますが、ジャガイモの場合には特にまく必要はありません。

気になる場合には、ＰＨ試験紙が販売されているので一度測ってみると良いでしょう。高い場合には、硫安や過リン酸石灰を用いてＰＨ調整をすることができます。

そうか病は、連作によっても発生しやすくなるといわれています。

ジャガイモを植えた後に、他の野菜を作って輪作するとそうか病の発生を一定程度抑えることができます。

そうか病対策としては、マメ科の野菜が良いといわれており、ジャガイモを収穫し終わった後に、マメ科の野菜を計画的に植えると良いでしょう。

まとめ

１．ジャガイモのそうか病には薬剤のネビジンが効くが予防が重要

じゃがいもにはそうか病と粉状そうか病という病気があり、よく似た症状ですが、原因となる菌は異なります。

そうか病の対策としてはネビジンという薬剤が効果的ですが、予防も大切です。

２．ジャガイモのそうか病は薬剤で対策しよう

ジャガイモのそうか病は、土壌中に存在するストレプトマイセス菌や糸状菌ですが、最も効果的な対策は薬剤で殺菌してしまうことです。

３．ジャガイモのそうか病にはネビジンが効く

ジャガイモのそうか病（粉状そうか病）にはネビジンという薬剤が効きます。

ネビジンは比較的安全性の高い薬剤で、薬害も少なく、長時間効果が持続します。

使用法は、散布した後、土に混ぜ込むだけです。

４． ジャガイモのそうか病は予防が重要

ジャガイモのそうか病の予防としては、タネ芋は必ずホームセンターなどで専用のものを買う。

土のＰＨを５．５を超え６．５までのように高くしすぎない。

連作を避け、他の野菜と輪作を行う、などがあげられます。