かぼちゃ栽培は、種まきや定植時にきちんと肥料を与えておけばその後の施肥もあまり気にする必要もなく、比較的簡単に行うことができます。
農家などでは、整枝や受粉などを行い、効率的に育てる場合もあるのですが、家庭菜園ではそこまでしなくてもある程度の収量は期待できます。
栽培も簡単でおすすめ野菜のかぼちゃですが、気をつけなければならない病気の一つにべと病があります。
かぼちゃのべと病とはどのような病気なのか、べと病に有効な農薬の他、べと病対策について解説していきます。
かぼちゃのべと病とは
かぼちゃのべと病とは、カビ菌(糸状菌)を原因とする病気で、かぼちゃの主要な病気の一つとされています。
べと病が発生するかぼちゃの箇所は、主としてかぼちゃの葉の部位になっており、かぼちゃの葉にある葉脈での中が黄色く変色したり、白っぽくなったりする病気です。
べと病が進行すると、かぼちゃの葉の下付近から枯れてきます。
発症したかぼちゃの葉の裏側を観察してみると、白色やすす状のカビが観察されます。
かぼちゃの株が弱っていたり、小さな株のうちにべと病に感染してしまうと、生長が阻害されたり、かぼちゃの株が枯れてしまうこともあるので注意しましょう。
べと病は、発生したカビが飛ばす胞子によって広がっていき、健康なかぼちゃの葉にくっつき、伝染していきます。
べと病は、カビ菌を原因とする病気なので、多湿を好み、雨の多い6月から7月が最も多く発生する時期となっています。
この時期にかぼちゃの葉が黄色くなっていたら、べと病を疑ってみても良いでしょう。
べと病が一度発生すると、べと病の菌は、かぼちゃ近辺の土の中で越冬し、翌年またべと病を発生させることがあります。
べと病は、かぼちゃの他にもキュウリやメロンなどのウリ科や、タマネギなどのユリ科の野菜にも発生する病気なので、気をつける必要があります。
かぼちゃのべと病に効く農薬は
かぼちゃのべと病に効く農薬を二つご紹介しますので、参考にしてみてください。
【サンケイオーソサイド水和剤80】
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サンケイオーソサイド水和剤80は、カビ類(糸状菌)を主原因とする植物の病気に有効な保護殺菌剤となっています。
有効成分はキャプタンという薬剤で、類白色の水和性粉末となっており粉を水で希釈して使用します。
かぼちゃの病気としてはべと病の他、炭疽病や苗立枯病にも効果があります。
かぼちゃのべと病対策としての使用方法は、水で希釈しての散布の他に、種子粉衣などの方法があります。
使用時期は収穫の14日前なので、日数管理をきちんと行うようにしましょう。
【GFワイドヒッター顆粒水和剤】
GFワイドヒッター顆粒水和剤は、顆粒を水で希釈して使用するタイプの農薬です。
カビ菌が原因のべと病の他に疫病などにも有効な農薬として知られています。
べと病などに、予防や治療効果を持っているベンチアバリカルブイソプロピルに加え、広範囲の病気に効果のあるTPNを加え、二つの殺菌成分によって効果を増大させています。
植物自身に薬成分がしみこんでいく浸達性を有しているので、雨が降った際にも成分が流れていくことが少なく、効果が継続します。
例えば、トマトで調べた例では、散布して21日経過したあとでも効果があったことが確認済です。
野菜によりますが、べと病の他、うどん粉病、葉かび病、黒星病などにも効果があります。
かぼちゃのべと病対策とは
かぼちゃのべと病の対策について解説していきます。
カビ菌が原因のべと病は、ほかのカビ菌が原因の病気と同様の対応になるので参考にしてみてください。
かぼちゃのべと病対策としては、病変のある葉を見つけた場合には早めに取り除くことです。
そのままにしておくと、カビが胞子を放出し、周りの葉にべと病を広げてしまうことがあります。
取り去った葉は、ビニールの袋などに入れ廃棄します。
家庭菜園の隅などにそのままにしておくと、かぼちゃの他の株や、ほかの野菜にべと病が広がるおそれがあります。
べと病などの、カビ菌を主因とする病気の対策の基本は多湿にならないようにすることです。
かぼちゃには必要以上に水を与えないように心がけましょう。
水を与える場合にも、葉にかけるのではなく、株元に与えるようにしましょう。
かぼちゃは葉を多く茂らせる野菜の一つですが、適度に株間の距離をとり、葉の間に隙間を作るようにしましょう。
風通しが悪くなってくると、葉の間の湿度が高くなり、べと病になりやすくなります。
水はけをよくすることもべと病対策となります。
水はけのよい土壌でない場合にも、高畝にすることで、水はけをよくすることができます。
泥はねによって、土中のカビ菌がかぼちゃの葉につくことがあります。
ビニールマルチを用いたり、敷き藁を使うなどして、泥はねしないようにしましょう。
肥料が切れた場合や、肥料過多もべと病の原因となるので、適切な施肥を行うようにしましょう。
まとめ
1.かぼちゃのべと病に効く農薬とべと病対策方法はどうすべき?
かぼちゃのべと病とはどのような病気なのか、べと病に有効な農薬の他、べと病対策について解説していきます。
2.かぼちゃのべと病とは
かぼちゃのべと病とは、カビ菌(糸状菌)を原因とする病気で、かぼちゃの葉にある葉脈の中が黄色く変色したり、白っぽくなったりします。
かぼちゃの株が弱っていたり、小さな株のうちにべと病に感染してしまうと、生長が阻害されたり、かぼちゃの株が枯れてしまうこともあります。
べと病は、カビ菌を原因とする病気なので、多湿を好み、雨の多い6月から7月が最も多く発生する時期となっています。
3.かぼちゃのべと病に効く農薬は
サンケイオーソサイド水和剤80は、カビ類(糸状菌)を主原因とする植物の病気に有効な保護殺菌剤となっており、水で希釈して使用します。
かぼちゃの病気としてはべと病の他、炭疽病や苗立枯病にも効果があります。
GFワイドヒッター顆粒水和剤は、顆粒を水で希釈して使用するタイプの農薬で、べと病の他に疫病などにも有効な農薬として知られています。
二つの殺菌成分で効果を増大させるほか、浸達性により、効果が持続します。
4.かぼちゃのべと病対策とは
かぼちゃのべと病対策としては、病変のある葉の除去、水を必要以上に与えないこと、株間を保つこと、水はけを良くすること、泥はね対策、適切な施肥などがあげられます。
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