夏野菜といえば、キュウリ、トマト、ナスなどがありますが、忘れてはいけない夏野菜のひとつにかぼちゃがあります。
かぼちゃは、生長が早い上に、初心者でも簡単に作れるので、初めて家庭菜園を始める方にもおすすめです。
土の質を選ぶことなく、日当たりが良ければ大きく生長します。
かぼちゃを育てるうえで気をつけなければならない害虫の一つに青虫があります。
かぼちゃにつく青虫とはどのような害虫なのか、かぼちゃに家庭菜園で使うことができる農薬、かぼちゃの青虫対策について解説していきます。
かぼちゃにつく青虫とは
かぼちゃにつく青虫とはどのような害虫なのでしょうか。
かぼちゃにつく青虫の一つとして、ウリノメイガの幼虫をご紹介します。
一般的に青虫というと、モンシロチョウの幼虫のことをいう場合が多いのですが、緑色のイモムシのことを広く青虫としてご紹介します。
ウリノメイガとは蛾の仲間で幼虫の青虫が主としてウリ科の野菜の葉や実を食害します。
成虫による被害はありません。
ウリ科の植物としては、かぼちゃの他にキュウリやメロンなども被害にあいます。
キュウリなどは、実の表面がかじられ外観も悪くなるので、食べるのを躊躇する方もいるかもしれません。
青虫の色は薄い緑色(淡黄色)で成長すると、体の横に白い筋が2
本現れ、体長は2cm程度になります。
かぼちゃの葉の裏に糸をはり、葉をつづりあわせることで、隠れ家とし、隠れ家から葉を食害する特徴を持っています。
幼虫が食害を始めるのは6月ころからですが、特に8月から9月に活発となります。
ちょうどかぼちゃの生長期とも重なるので、ほうっておくと被害が大きくなってしまいます。
かぼちゃは葉を食害されることで、生長が阻害されるばかりか、青虫が多く発生すると葉そのものが枯れ、光合成が阻害されることで、実の生長が遅くなることがあります。
かぼちゃに家庭菜園で使える農薬は
家庭菜園でかぼちゃの青虫に使うことができる農薬について解説していきます。
【ゼンターリ顆粒水和剤】
ゼンターリ顆粒水和剤は、天然成分からなる殺虫剤でJAS規格(オーガニック栽培)にも適合しており、安全性も高いので家庭菜園用としておすすめです。
使用時期としては、発生時期からかぼちゃの収穫前日まで可能なので、散布から収穫までの日数管理も不要で、使いやすいのが特徴となっています。
有効成分は、自然界にいる天然微生物(BT菌)が作るバチルス チューリンゲンシス菌の生芽胞及び産生結晶毒素です。
ウリノメイガの幼虫の生長時期全般に使用できますが、特に幼齢幼虫には効果的なので、時期を見極めると効果的に活用することができます。
ウリノメイガの幼虫の青虫の他に、イモムシ系全般に効果があり、キャベツのアオムシ、ヨトウムシ、コナガなどにも活用することができます。
ウリ科の野菜の他、イモ類、アブラナ科の野菜、トウモロコシ、豆類などのイモムシにも使用することができます。
散布後、青虫が退治されるのには時間を要しますが、食害自体はすぐに止まります。
使い方は水で希釈して、散布するだけなので、使い方も簡単ですが、使う際には希釈倍率や保護具などもよく確認して使うことをおすすめします。
青虫対策で出来る事は
青虫対策で出来ることにはどのようなものがあるのでしょうか。
ウリノメイガの幼虫の青虫に限ったことではないのですが、イモムシ対策の基本は捕殺になっています。
かぼちゃの葉に穴が開いていたら、青虫の被害の可能性が高いので探して捕殺しましょう。
かぼちゃの葉の裏などを観察し青虫などのイモムシがいたら捕まえて捕殺しましょう。
ウリノメイガは葉を丸めて中に潜む性質があるので、丸まった葉を見つけたら確認しましょう。
手でつかむのが嫌な場合は、ピンセットや捨てても構わないハシ(使った後の割りばし)などを用いてつまんで、ビニール袋などに入れ処分しましょう。
他の対策としては、成虫が飛んできて産卵しないようにすることです。
効果的な方法としては、防虫ネットなどで覆ってしまうことです。
かぼちゃはツルを横に広げていく野菜で、広い面積を必要とします。
大きめの防虫ネットを購入し、アーチ形の支柱などを用いて、かぼちゃ全体を覆うようにすると、成虫による産卵を抑えることができます。
かぼちゃが小さいうちは、小さめの防虫ネットや、ホットキャップなどを用いてもよいでしょう。
特に苗が小さいうちは被害が大きくなる可能性があるので、定植したら防寒対策も兼ねて、防虫ネットなどをかけておきましょう。
まとめ
- かぼちゃについた青虫に家庭菜園で使える農薬と青虫対策は?
かぼちゃにつく青虫とはどのような害虫なのか、かぼちゃに家庭菜園で使うことができる農薬、かぼちゃの青虫対策について解説していきます。
- かぼちゃにつく青虫とは
かぼちゃにつく青虫としてウリノメイガの幼虫を紹介します。
淡緑色の体に白い筋が2本ある青虫で、かぼちゃを含むウリ科の野菜を食害します。
食害が始まるのが6月ころで、特に被害が大きいのは8月から9月で、かぼちゃの生長時期と重なります。
葉を食害されると、生長を阻害されるばかりか葉そのものが枯れ、実の生長にも影響します。
3.かぼちゃに家庭菜園で使える農薬は
かぼちゃに家庭菜園で使える農薬としてはゼンターリ顆粒水和剤があります。
BT菌が作る自然由来の成分を有効成分としており、安全性が高く収穫前日まで使うことが可能です。
4.青虫対策で出来る事は
青虫対策としてできることは、青虫の捕殺、成虫が卵を産まないための防虫ネットやホットキャップの活用などがあります。
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