キュウリ栽培を行う時期は、気温も高く様々な病気に悩まされるものです。キュウリの斑点細菌病は気をつけておく必要のある病気の一つです。
キュウリの斑点細菌病は主として土の中にいる菌を原因とする病気で、褐色の小さな丸い病変や不定形の斑点が現れますが、少しずつつながっていきます。
病変部分は、葉脈で囲まれたようになるので、角ばった形で広がりますが、進行すると葉が枯れ、株自体も枯れてしまうことがあり、実まで腐ることもあるので、厄介な病気です。
キュウリの斑点細菌病に効く農薬や対策方法、斑点細菌病のキュウリの実は食べられるかについて解説していきます。
キュウリの斑点細菌病に効く農薬とは
キュウリの斑点細菌病に効果の高い農薬について解説していきます。
参考にしてみてください。
【サンボルドー】
サンボルドーは天然由来の塩基性塩化銅を有効成分としていることから環境に対する負荷が少なく、有機JAS規格に適合しオーガニック栽培が可能な農薬の一つです。
斑点細菌病に対する予防効果に加え、カビ菌を原因とするべと病などにも効果を発揮する保護殺菌剤です。
使用方法としては、水で希釈して散布するだけなので、簡単な上に、予防効果についても持続期間が長いのもおすすめできるポイントとなっています。
キュウリなどのウリ科の野菜の他、キャベツやダイコンなどのアブラナ科の野菜、トマト、ばれいしょなどのナス科の野菜にも使用することができます。
キュウリに対しては斑点細菌病に効果を発揮しますが、他の野菜等には、べと病、褐色腐敗病、疫病、そうか病、褐斑病などの予防に使用することができます。
キュウリに使用する際には、銅による薬害を抑えるため、幼苗期ではなく中期以降に使用する、気温の高い時には使用を控える、連続散布は行わないなどの注意が必要です。
使用に際しては、適切な保護具を用いるとともに、希釈の濃度を守って適切に使用することをおすすめします。
キュウリの斑点細菌病対策とは
農薬などを使用しないキュウリの斑点細菌病対策について解説していきます。
斑点細菌病の原因菌は、土の中に潜んでおり、降雨時の泥はねなどを通じてキュウリに感染していきます。
キュウリを定植する際には、ビニールマルチなどを用いて、泥はねからの感染を抑えるようにしましょう。
またキュウリの株の周りの水はけが悪いと、流れてきた水に含まれていた原因菌によって感染することがあります。
キュウリは水はけの良い場所に定植しましょう。
水はけの良い場所がない場合には、高畝などを活用して、株の周囲に水が溜まらないようにしましょう。
雨の多い時期には、水やりはあまり必要ないので、過剰な水やりは控えるようにしましょう。
湿気が多いと斑点細菌病にかかりやすくなるといわれています。
風が良く通る場所にキュウリを植えるとともに、密植を避け、葉が多い場合には、葉を摘葉するようにしましょう。
キュウリの苗を購入する際には、病気などに強い接ぎ木苗を購入すると良いでしょう。
斑点細菌病が発生した葉や株を確認したら、早めに取り去り、ビニール袋などに入れ処分しましょう。
畑などに置いておくと細菌が他の株に広がることがあります。
畑で使用した農機具には斑点細菌病の菌が付着していることがあります。
使用後は良く洗浄し、天日干し消毒などを行うと良いでしょう。
キュウリが斑点細菌病に…食べられる?
家庭菜園でキュウリを丹精こめて育てたのに、キュウリが斑点細菌病になってしまったらとても残念な気持ちになるかもしれません。
できれば収穫した実を食べたいと考えるものと思います。
キュウリが斑点細菌病にかかってしまった場合、キュウリの実は食べられるのかについて解説していきます。
キュウリが斑点細菌病にかかってしまっても、キュウリの実を食べることは可能です。
植物に害を及ぼす細菌は人間など動物には害を及ぼすことはないからです。
斑点細菌病は、まずキュウリの葉の斑点から始まることが多いので葉に斑点細菌病が広がり始めた段階では食べても問題ありません。
病気が進むとキュウリの実まで斑点細菌病が広がることがあります。
実まで斑点細菌病が広がった後では、実は変色しており、味も悪くなっており、腐り始めているものもあるので、食べない方が賢明です。
キュウリの葉に斑点細菌病の初期症状が出始めたら、キュウリの実が十分に生長する前でも、キュウリの実を収穫して食するのが良いでしょう。
キュウリの実が十分大きくなるのを待っている間に、斑点細菌病がキュウリの株全体に広がるかもしれないので、キュウリの実に斑点細菌病が発生してしまう可能性が高くなるからです。
まとめ
1.キュウリの斑点細菌病に効く農薬や対策方法は?斑点細菌病って食べられる?
キュウリの斑点細菌病に効く農薬や対策方法、斑点細菌病のキュウリの実は食べられるかについて解説していきます。
2.キュウリの斑点細菌病に効く農薬とは
サンボルドーは天然成分を有効成分としており、有機JAS規格に
適合しオーガニック栽培が可能です。
斑点細菌病の予防効果が期待できる保護殺菌剤で、カビ菌を原因とする病気にも有効です。キュウリに使用する際には、銅による薬害を抑えるための使用上の配慮が必要となります。
3.キュウリの斑点細菌病対策とは
キュウリの斑点細菌病対策としては、ビニールマルチの使用、水はけを良くすること、高畝、風通しを良くする、密植を避ける、接ぎ木苗などがあります。
他には、斑点細菌病の葉や株の早めの取り除き、農機具の殺菌などがあげられます。
4.キュウリが斑点細菌病に…食べられる?
斑点細菌病になったキュウリの株になった実は食べることが可能です。
植物に害を及ぼす細菌は人間には害を及ぼさないからです。
斑点細菌病にかかったことを確認したら早めに実を収穫しましょう。
|
コメント