家庭菜園は狭い場所やプランターなどでも気軽に始めることができ、人気がありますが、病気や害虫には注意する必要があります。
炭疽病は、気をつける必要がある病気の一つで、せっかく育てた作物が全滅する原因にもなりかねません。
炭疽病は、カビ菌の一種である糸状菌を原因とする病気で、野菜などの葉の表面に、灰色や黒い褐色の病変が発生し、病変の中心部には黒やピンク色の斑点が現れます。
炭疽病が進行すると、病変が大きくなり、病変が融合することで広がっていき、中心部に穴が開くこともあります。
炭疽病に効く薬剤と予防策と対策について解説します。
炭疽病に効く薬剤とは
炭疽病に効く薬剤について解説していきます。
かぼちゃの炭疽病にも効果があるので参考にしてみてください。
【サンケイオーソサイド水和剤80】
サンケイオーソサイド水和剤80は、水で希釈して使用するタイプの農薬で、使い勝手が良いのが特徴となっています。
カビ類(糸状菌)を原因とするきわめて広い範囲の病気に対して有効な保護殺菌剤となっており、予防効果があります。
かぼちゃの炭疽病やべと病、キュウリの炭疽病、つる枯病、べと病の他に、トマト、スイカ、メロン、ゴボウ、インゲン豆、玉ねぎなどのカビ菌を原因とする病気に有効です。
野菜の他に、果樹や花卉類などにも効果があることが知られています。
散布する他に、土壌そのものが汚染されている土壌病害に対しては、種や球根に直接薬剤をつける種子粉衣や、球根浸漬などの方法も活用することができます。
糸状菌に対しては、効果を発揮しますが、植物自体へは薬害がすくないのも特徴としてあげることができます。
キャプタンという成分を有効成分としており、使用回数や使用時期、希釈倍率などが植物によって細かく規定されているので、説明書をよく確認して使用するようにしましょう。
使用の際には、決められた保護具を着用することも、農薬を使用する上で大切なポイントです。
炭疽病を予防するには
炭疽病の予防方法について解説していきます。
炭疽病の予防には、適切に農薬を使用することが大切ですが、農薬を使用しない方法についても解説していきます。
炭疽病を予防する方法の一つとして、苦土石灰が効果があるといわれています。
苦土石灰を野菜の葉などに振りかけておくと、炭疽病の他、軟腐病、べと病などを予防できるとされています。
苦土石灰は、殺菌作用も期待できるので、土壌のpH調整の他に、カビ菌を原因とする病気にも効果があると考えられます。
苦土石灰の他には、木酢液なども効果が期待できます。
木酢液は、カビ菌を原因とする病気の予防に効果を発揮するといわれており、土壌改良にも使用することができます。
自然の材料でできているので、化学薬品に比べて比較的安全なうえに、ホームセンターなどで手軽に手に入れることができるのでおすすめです。
土壌改良の効果で、育てている野菜が元気になり、様々な病気に対する抵抗力を高めてくれます。
重曹も効果があるといわれています。
炭疽病は酸やアルカリに弱いので、アルカリ性の重曹を水で500倍程度に希釈します。
準備した希釈液を野菜などの葉に散布すると、予防効果の他に、炭疽病の進行を抑えることができます。
ただし重曹はかけすぎると、野菜に悪い影響を与えるので、野菜の状況を見ながら使ってみてください。
炭疽病の対策方法とは
炭疽病の対策方法について解説していきます。
炭疽病を広げない方法や、薬品を使わない方対策方法もあるので参考にしてみてください。
炭疽病はカビ菌を原因とする病気なので、カビ菌が原因の他の病気と基本的に対策方法は同じで、風通しを良くし、湿気を減らすことが基本的な対策となります。
野菜の種をまく場合や、苗を植える際には、株の間を広めにとり、風の通り道を確保しましょう。
植えた野菜の近くに、雑草などが茂っていると、風通しが悪くなるので、雑草の管理は適切に行いましょう。
水を与える際には、野菜などの葉に、水が直接あたらないように、株の近くに与えるようにしましょう。
プランター栽培をする場合には、降雨時に野菜の葉に雨が当たらないように軒下などに置いておくことをおすすめします。
葉に炭疽病特有の病変を確認したら、病変が広がらないように、病変のある葉を早めに取り除きましょう。
除去した葉は、ビニール袋などにいれて処分するようにすることをおすすめします。
畑に病変のある葉を置いておくと、ほかの葉や野菜に炭疽病が伝染することがあります。
特に雨が続いた場合に発症する場合が多いので注意深く観察するようにしましょう。
肥料に窒素成分が多い場合には炭疽病が発生しやすくなる場合があるので、肥料のバランスは考慮するようにしましょう。
まとめ
1.炭疽病に効く薬剤と予防策と対策はどういう方法が有効なの?
家庭菜園をするうえで気をつけなければならない病気の一つである炭疽病に効く薬剤と予防策、対策について解説します。
2.炭疽病に効く薬剤とは
サンケイオーソサイド水和剤80は、水で希釈して散布するカビ菌(糸状菌)に有効な保護殺菌剤で、炭疽病の予防効果があります。
カビ菌が原因のつる枯病やべと病にも効果を発揮する他、多くの野菜や果樹、花卉類に有効なのが特徴です。
3.炭疽病を予防するには
炭疽病の予防に効果が期待できるのは、苦土石灰、木酢液、重曹などの散布があげられます。
4.炭疽病の対策方法とは
炭疽病の対策方法としては、株間を十分にとること、水やり時に葉に水をかけないこと、雑草の管理、病変のある葉の除去、肥料の適正管理などがあげられます。
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