自分で野菜を育ててそれが上手に収穫できたらとってもうれしいですよね。でも、そこに至るまでは必ずアブラムシとの闘いがあります。
アブラムシは春の新芽が伸び出る暖かく、雨の少ない時期に発生が目立ちます。
そして厄介なことにそのアブラムシの出す多量の排泄物が「すす病」の発生原因になることもあるのです。
アブラムシが発生しないよう、また発生した場合はどのように駆除したらいいのでしょうか。
ラディッシュのアブラムシ対策とは
すぐにできるアブラムシ対策として効果がある方法を3点ご紹介します。
誰でも手軽に試せて効果を実感できる方法ですので、アブラムシの発見前にぜひ設置や導入をおすすめします。
・アルミホイルを使ってみる
アブラムシはキラキラ光るものを嫌がる習性があります。この習性を利用して対策をします。
反射光のあるアルミホイルやシルバーマルチなどを株元の地面に敷いて、アブラムシの飛来を防ぐ方法です。
アルミホイルでしたら、どこのご家庭にもありすぐに設置できます。アルミホイルを植物の植えてある地面に敷いて太陽光の反射を受けるようにします。
植物の株を取り囲むように設置することで効率よく光を反射させるようにしましょう。
この方法ですと、植物にとっては上下どこからも光合成ができますのでまったく害もないのです。
・木酢液の散布
木酢液を植物にスプレーなどで吹きかけ、忌避剤として使います。
速効性はありませんが、予防効果や土壌を改良する効果も併せて得られる方法です。
植物を観察しながら適度に間隔をおいて散布することにより植物に木酢液が浸み込み、アブラムシが嫌う香りや味へと変化させていくというものです。
・黄色いものでトラップを作る
アブラムシは黄色いものに集まる性質があるため、黄色いものを使ったトラップを作ることも対策としては有効です。
具体的には黄色いバケツに水を張り、その中に食用油を入れて放置する方法があります。
この場合は一度揚げ物などを使った油を水と一緒に入れた方が、水面全体に油膜を張りやすいのでおすすめです。
また黄色い粘着テープを、板などに巻きつけて植物よりも上部の位置へ設置し、トラップにする方法もあります。
トラップは日頃からのアブラムシ対策には有効で、こまめに設置することで大量発生を防ぐことができるので試してみてください。
ラディッシュのアブラムシを駆除するには
やはり口に入れるものですから、無農薬でアブラムシ退治ができるならとてもうれしいですよね。
大量発生してからでは無農薬で退治することが難しいです。
アブラムシをみつけたら、以下の方法ですみやかに駆除しましょう。早めの発見とすばやい対応が被害を最小限に抑えるからです。
・牛乳スプレーを散布する
牛乳を霧吹きに入れ、あらかじめ水やりを控えておいたラディッシュ全体に噴霧し、数時間放置します。
アブラムシが窒息死したことを確認してから水でふきかけた牛乳をしっかり洗い流します。
この方法は、アブラムシに直接牛乳を吹きかけ、付着した牛乳が固まることにより、アブラムシを窒息死させるというものです。
牛乳が時間の経過とともに乾いて固まる性質を利用した方法ですので、吹きかけた後数時間放置する必要があります。実行するには気温が高く乾燥した日が最適です。
食品を使う方法では片栗粉や砂糖などを水でとかしたものでも牛乳同様の効果があるとされています。いずれもアブラムシの呼吸口を塞ぐことが目的ですので、試してみてください。
・紙テープで取り除く
粘着力の弱い紙テープやホームセンターで販売されているテープで直接アブラムシを取り除きます。
粘着力が強いと植物に傷をつけてしまうため、慣れるまではゆっくりと注意しながらアブラムシを取ります。発生が初期のアブラムシの駆除にはおすすめですよ。
・歯ブラシを利用
歯ブラシを使って直にアブラムシをこすり落としましょう。ただし植物をきずつけないよう注意してください。
・石鹸水を散布する
水1ℓ:固形石鹸1g(無添加野固形石鹸をピーラーなどで削ったもの)の割合で混ぜた石鹸水を作ります。
よく振って混ぜ、霧吹きでアブラムシに吹きかけると10分ほどで窒息して死滅します。
この方法は予防とはなりませんので、とにかくアブラムシをみつけたらこまめに吹きかけてみてください。
ラディッシュのアブラムシに効く農薬は
ラディッシュに効く農薬はどんなものがあるのでしょう。
ラディッシュのアブラムシ駆除に有効な農薬を1点に絞ってご紹介します。
・モスピラン
モスピランは抵抗性があり、農薬が効きにくくなった害虫などに有効といわれています。効果の高い殺虫剤で、大きく分けて3種類あります。
特長として、速効性と強い浸透性を併せ持っており、ミツバチやマルハナバチなどといった有益な昆虫に対して影響が少ないということがあげられています。
モスピランは他の殺虫剤で耐性がついてしまった害虫にも効果があります。
モスピランには①粒タイプと②スプレータイプ③顆粒水溶剤タイプがありますが、ラディッシュに使用できる農薬として登録があるのは③顆粒水溶剤タイプです。
モスピラン顆粒水溶剤のラディッシュへの使用方法をご紹介します。
アブラムシは植物内の大事な水分や栄養分を吸い取るだけでなく、ウイルスなどの病気をもっていることがあります。
発芽直後からアブラムシは寄ってくるため、注意してみておくことが重要です。
そのため種まきから発芽してから本葉がだいたい8枚くらい出るまでは、注意してみておきましょう。
モスピラン顆粒水溶剤は2000~4000倍くらいに希釈し使用します。
希釈するときはスプレー容器などで希釈液を作るとそのまま使用できて便利です。アブラムシが付着している部分に直接スプレーします。
収穫の14日前までは1回のみ使用が可能です。無事収穫した際にはよく洗って召し上がってくださいね。
まとめ
短期で収穫できるラディッシュ。できればアブラムシの被害にあわずに収穫したいですね。
アブラムシは増殖のスピードが速いのでこまめに見て、見つけ次第牛乳スプレーなどでアブラムシに直接散布して退治しましょう。早期発見、早期対応です。
またアブラムシの飛来や発生を予防できる優秀な農薬もあるので上手に利用しましょう。
そしてアブラムシの被害にあう前に、アブラムシが好む環境になりにくいよう、日当たりや風通しのよい場所を選んで種や苗を植えるなど出来る対策も併せてやっていきましょう。
コメント