冬を代表する花であるシクラメンは、意外にも地中海沿岸が原産地です。温かい地中海で育つシクラメンの原種を、寒さに耐えられるように品種改良したのが、現在のシクラメンです。
そのシクラメンの中でも、寒さに耐性のあったミニシクラメン系を、さらに冬の屋外でも栽培できるようにしたのが、ガーデンシクラメンです。
暖かい地域では、露地植えやプランターでの寄せ植えが人気です。−5℃くらいまでは耐えられるガーデンシクラメンは、花の少ない冬には重宝です。
種類も多いガーデンシクラメンの品種の中で、メティスとビクトリアを見ていきましょう。
ガーデンシクラメンは品種がたくさんある
花の選択肢が少ない冬に、綺麗に長期間、花を咲かせてくれるガーデンシクラメンは人気が高く、品種もドンドン増えています。
寄せ植えの需要もあるため、複数のガーデンシクラメンの組み合わせができるように、他と違う品種を求める愛好家も多いです。
そのため花の色や、花びらの形、葉の模様など次々と新しい品種が、生み出されています。
花の色は基本的に、赤色やピンク色、紫色と白色です。これらの組み合わせで、ガーデンシクラメンの花の色が決まってきます。
花びらの形は、小判型のものが一般的ですが、先端がフリル状のものもあります。先端が細かくギザギザになている花びらも、あります。
花びらの形で、花が大きく見えたり、鳥のような形に見えたりして、ガーデンシクラメンの印象を大きく左右します。
葉の葉脈の模様も、ガーデンシクラメンの特徴の一つです。葉脈が白くはっきりしているため、その模様で花の見え方も変わってきます。
ガーデンシクラメン自体は、小さい株が多いのですが、花や葉の華やかさで、寄せ植えだけではなく、1株だけを鉢植えして室内での栽培も適しています。
寒さには耐性がありますが、霜には弱い欠点もあります。心配な方は、室内での鉢植え栽培が安心できます。
ガーデンシクラメンのメティスとはどんな品種?
ガーデンシクラメンのメティスは、花の色の種類が豊富な品種です。
基本の花色の赤色やピンク色、紫色と白色のすべてがあります。
赤色も紅色のものや、オレンジ色に近いものまであり、選ぶ楽しさが増します。
色も一色だけではなく、花びらの先端が、白色のものもあります。花びらの形は小判型です。
ガーデンシクラメンのメティスの特徴として、病気などに強いことがあります。
シクラメンに多いの病気に、灰色カビ病があります。これはガーデンシクラメンの葉や、つぼみにカビが生えてくるものです。
この病気は伝染しますので、他のガーデンシクラメンなどにも広がっていきます。
灰色カビ病は20℃前後の気温で、湿度が高いときに発生しやすいです。室内でガーデンシクラメンを育てていると、灰色カビ病が発生する可能性があります。
ガーデンシクラメンの栽培に適している温度は、10℃から20℃くらいですので、灰色カビ病も繁殖可能です。
しかし、ガーデンシクラメンは、乾燥が好きな植物ですので、適正に管理していれば、灰色カビ病を防げます。
さらにガーデンシクラメンのメティスは、もともと灰色カビ病に強いので、栽培しやすい品種であることは、うれしいです。
ガーデンシクラメンのビクトリアとはどんな品種?
次に紹介するガーデンシクラメンは、ビクトリアという品種です。このビクトリアは、花びらの形も葉の模様も特徴的で、とても華やかな印象です。
花びらは、全体が白色から薄いピンク色ですが、花の中心が濃い紫色をしています。
花びらの形も、先端が緩やかなフリル状になっています。ユラユラ揺れる白い炎のようで、神秘的にも見えます。
葉の葉脈の模様も、濃い緑色に白い線がくっきりと浮き出て、こちらも目を引きます。
派手な赤色などではありませんが、見ている人の注目を集めるガーデンシクラメンです。
ビクトリアもメティスも、育て方は他のガーデンシクラメンと同じです。太陽の光がよく当たる、窓際などが適しています。
地中海が原産地なだけに、一日中光が当たるところが大好きです。地中海沿岸は乾燥していますので、ガーデンシクラメンも乾燥したところが適しています。
そのため、水を与えるタイミングも、鉢の土が中まで乾いた時が最適です。灰色カビ病対策にも、乾燥が大切です。
鉢を持ち上げてみて、軽くなっていれば、鉢の中まで乾いています。
水を与えるときは、鉢の底から水が流れ出るくらい、たっぷり与えてください。
鉢から流れ出る水はしっかり取り除き、鉢皿に水が残らないようにすれば完了です。水を与えるときは、ガーデンシクラメンの球根や、
葉に水が掛からないようにお願いします。
まとめ
ガーデンシクラメンの、メティスとビクトリアを見てきましたが、ガーデンシクラメンは長い期間、花を咲かせ続けるのもいいところです。
次々と花が咲いていくので、長期間花を楽しめます。咲き終わってしおれた花は、早めに取り除いてください。
枯れた花をいつまでもそのままにしていると、余計な栄養を取られますし、灰色カビ病の原因にもなります。
枯れた花びらの内部は、湿度が高いためカビが発生しやすくなります。
枯れた花を指で引く抜くと、簡単に抜けます。ハサミなどで切ると、
そこからカビが発生することもありますので、注意してください。
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