家庭菜園は初心者でも始めることができる趣味と実益を兼ねた楽しみで、多くの方が楽しんでいます。
家庭菜園で収穫された野菜は、販売目的ではなく家庭で食する場合が多いので、少々害虫に食害されたとしてもよいともいえますが、やはり食害の無い元気な野菜を収穫したいものです。
家庭菜園を行う上で気をつけなければならない害虫の一つにタバコガがあります。
タバコガとはどのような害虫なのか、タバコガに効く農薬やタバコガ対策について解説していきます。
参考にしてみてください。
タバコガとは
タバコガとはどのような害虫なのでしょうか。
タバコガとは、蛾の仲間でチョウ目に分類されます。
タバコガの被害は、オクラやカリフラワー、キャベツ、トマト、トウモロコシ、ナスなど幅広い野菜にとりつき食害することです。
タバコガの食害の被害は、成虫ではなく幼虫によるもので、野菜の茎や実に入り込み食害していきます。
タバコガには大きく分けて、タバコガとオオタバコガがおり、ナス科の野菜を特に好むタバコガと、様々な野菜を好むオオタバコガに分けられます。
タバコガとオオタバコガは幼虫でも見分けは困難で、成虫の羽の模様で見分けることができます。
幼虫は、野菜の実や茎を食べることで大きくなりますが、小さな幼虫は葉を食害し、大きくなってくると実の中に侵入し食害していきます。
タバコガ類の幼虫は、実や葉を食害しながら徐々に動いていくので被害も大きくなっていきます。
タバコガが活発に活動するのは、5月から11月ですが、ちょうど多くの夏野菜の生長時期と重なるので、被害は大きくなり、高温期の被害は顕著です。
成虫は一匹で300個程度の卵を産卵しますが、ふ化した幼虫の成育期間はほぼ一ケ月で、とても短い期間で数を増やしていきます。
成虫一匹あたりの、産卵数の多さと成育期間の短さで、油断していると被害甚大になることがあります。
タバコガに効く農薬とは
タバコガに効く農薬について解説していきます。
かぼちゃを含めた多くの野菜にも効くので参考にしてみてください。
【STゼンターリ顆粒水和剤】
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STゼンターリ顆粒水和剤は、自然に存在する天然の微生物のB.t.菌が生成する成分となっているバチルスチューリンゲンシス菌の生芽胞及び産生結晶毒素を利用した農薬です。
天然の有効成分を使用していることから環境への負荷も大きくなく有機JAS規格に適合しオーガニック栽培を行うことができます。
特にチョウ目の幼虫であるイモムシ類への効果があり、タバコガの他、アオムシ、ヨトウムシ、ハマキムシの幼虫に効果を発揮します。
天然成分の他の効果としては、野菜類の収穫前日まで使用することができることで、野菜や果樹、いも、豆類などにも適用できます。
特筆すべき点は、従来の農薬で効果の低かったヨトウムシ類や、ほかの殺虫剤に抵抗性のついたコナガなどにも効果があることです。
STゼンターリ顆粒水和剤を散布した後、すぐに害虫が退治されるわけではないのですが、イモムシ類の食害は散布後にとまるので、被害を抑えることができます。
散布後の持続期間も比較的長く、ハスモンヨトウの例では、雨の降らない状態で1から2週間効果が持続します。
タバコガ対策とは
タバコガを含むイモムシ類の対策として、一番最初に行うのは捕殺です。
野菜の葉の裏などをよく観察しながら、タバコガなどのイモムシを見つけたら捕殺しましょう。
タバコガの幼虫は、大きくなってくると実の中に入って実の中から食害するので、幼虫が大きくなる前に早めに見つけることが大切です。
トマトやナスなどの野菜の実に小さな穴が開いていたら、タバコガの幼虫が中に潜んでいる可能性が高いので、実ごと取り除くのも対策の一つと言えます。
タバコガの卵の色は淡黄色で、大きさとしては直径0.5mmに満たない大きさで、饅頭のような形をしています。
特に野菜の葉の裏に成虫が生んでいる場合が多いので、見つけたらガムテープやテープなどでくっつけて廃棄してしまいます。
タバコガの成虫が野菜の葉などに産卵しないようにするという対策も考えられます。
家庭菜園で育てている野菜を防虫ネットなどで覆うことで、タバコガの成虫が近づかないようにすることができます。
害虫の多くは、窒素成分を多く吸収した野菜に近寄ってくると言われており、施肥の際の肥料のバランスが大切です。
タバコガは赤い色を好み、黄色い色を嫌うといわれています。
野菜類の近くには黄色い花を、離れた位置に赤い花をコンパニオンプランツとして植えておくとタバコガの被害を軽減できます。
まとめ
- タバコガとは?タバコガに効く農薬とタバコガ対策とはどういうもの?
タバコガとはどのような害虫なのか、タバコガに効く農薬やタバコガ対策について解説していきます。
2.タバコガとは
タバコガとはチョウ目に属するガの仲間で、成虫ではなく幼虫が野菜の茎や実を主に食害します。
タバコガには、タバコガとオオタバコガがおり、ナス科を好むタバコガと様々な野菜を好むオオタバコガに分けられます。
タバコガは5月から11月の、特に気温の高い時期に活動し、被害を大きくしていきます。
3.タバコガに効く農薬とは
タバコガに効く農薬としてはSTゼンターリ顆粒水和剤があり、
自然由来の成分で安全性が高いのが特徴です。
散布してすぐに害虫が退治されるわけではないのですが、食害はすぐにとまるので被害を抑えることができます。
4.タバコガ対策とは
タバコガ対策としては、捕殺、卵を取り除くこと、防虫ネット、バランスの良い施肥、コンパニオンプランツなどがあげられます。
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