ジャガイモを収穫したとき、芋に1㎝くらいのくぼみができていて、がっかりした人も多いでしょう。
虫にかじられたような、くぼみができています。くぼみに虫がついているわけではなく、犯人は分かりません。
ジャガイモを食べているのは、ケラという害虫です。薄茶色でコオロギに似た虫です。
土の中で行動している為、その姿を見ることは少ないかもしれません。畑で家庭菜園をしている人は、見たこともあるでしょう。
見た目は弱そうな虫ですが、ジャガイモ栽培には害虫となります。土の中にいるので、見つけにくいのも厄介です。
ジャガイモ栽培の害虫ケラの駆除方法や予防方法を見ていきましょう。
ジャガイモの害虫ケラとは
ジャガイモの害虫のケラとは、ことわざの「オケラになる」の語源となるといわれている虫です。
コオロギに似ていますが、背中にある羽根は小さく、何も身に着けていないように見えるため、という説もあります。
見るからに弱そうな虫ですが、家庭菜園では注意しなければならない害虫です。
土の中にいるため、見つけにくくジャガイモ以外にも、ダイコンやニンジンなどの根菜類で被害を受けます。
さらに根菜類以外でも、根を傷つけられたりして、多くの野菜の害虫となります。
ケラは幼虫も成虫も、野菜に被害を与えます。ジャガイモの場合も、幼虫にも芋を食べられてしまいます。
ケラは暖かくなり始める3月ころより、活発になってきます。ジャガイモの植え付けと同じ時期に、活動を開始します。
葉や茎についている害虫であれば、見つけ次第駆除できますが、土の中ではどこにいるのか、いつ被害に遭うか分かりません。
家庭菜園で一番先に栽培を始めるジャガイモで、ケラによる被害が出ると、他の野菜にも被害が出ていきます。
何とか早めに、ケラを駆除したいです。次にケラの駆除方法を見ていきましょう。
ジャガイモの害虫の駆除方法は
ジャガイモ栽培で、土の中の害虫駆除方法としては、薬剤を使うのが効果的です。
どこにいるか分かりませんし、どこからか移動してくるかも、しれません。
「家庭園芸用サンケイダイアジノン粒剤3」は、薬が粒剤ですので使いやすいです。
土を耕すときに、粒剤を振り掛けていけば、畑に馴染んでケラ以外の害虫も駆除できます。
効果が長く続きますので、植え付け前に使用すれば、収穫時まで害虫から守ってくれます。
ケラの駆除農薬には、液体の農薬を希釈して散布する方法もネットなどで紹介されていますが、これは主に芝生の場合です。
ケラが芝生の根を切ってしまい、生育を悪くするのを防ぐためです。ジャガイモの場合でも、薬剤が土に沁み込んでいき効果はあります。
「タフバリア®フロアブル」は、液体の農薬で希釈して使います。粒剤よりも、広い範囲に使用するときは、こちらが便利です。
たくさんのジャガイモを栽培している場合、液体の農薬の方が効率的に散布できます。
ジャガイモの栽培面積などを考慮して、自分に合った薬剤を選ぶのがいいです。
効果については、どちらも有効です。安全性も問題ありませんので、使いやすい方を導入してください。
ジャガイモの病害虫予防は
農薬を使った害虫駆除を見たきましたが、薬剤を使うことで、病害虫予防にもなります。
農薬の効果は、ジャガイモを収穫するまで持続します。農薬を使うことが一番簡単です。
しかし、農薬以外にも、ジャガイモ栽培で病害虫予防になる方法もあります。
一番大事なのは、土をいい状態に保つことです。土の状態が良くないと、害虫も発生しますし、病気にもなります。
土をよい状態にするには、よく耕して土の中にいい細菌を増やすことです。
そのためには、完熟した堆肥を入れて耕すことです。堆肥を入れて畑を耕すと、堆肥に含まれているいい細菌が畑で増えていきます。
ここで大切なのが、完熟した堆肥を使うことです。未熟な堆肥の場合、余計な水分が含まれていたり、藁などが残っています。
水分が多いと、ケラなどの害虫が生息しやすくなります。また、藁が残っていると、その空間にケラなどが住み着きます。
ケラの予防にも完熟した堆肥を使用してください。ホームセンターなどで、販売されている堆肥で十分です。
化学肥料ばかりを使ていると、栄養分はあるのですが、土本来の力が弱くなっていきます。土の中の微生物や細菌などが、いい土をつくり、病害虫を予防する対策になります。
米ぬかなどを、土に混ぜ込むこともいいです。米ぬかが微生物や細菌などの栄養分になります。
まとめ
ジャガイモ栽培の害虫、ケラの駆除方法や予防方法を見てきました。
駆除や予防には農薬を使いのが一番です。
しかし、土つくりも大切です。農薬だけに頼らないで、いい土をつくることも一緒にしていきましょう。
特に土の中に野菜ができる、ジャガイモや根菜類などは特に土が重要です。
野菜と土が直接触れていますので、いい土でないと安心して食べることもできません。
家庭菜園といえども、土つくりを大切にしていきましょう。
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