オクラは夏野菜の中でも、特に体にやさしいのが特徴です。
オクラのネバネバの中には、血糖値が上がるのを抑えたり、悪玉コレステロールの吸収を抑える成分が含まれています。
また胃の粘膜を守ってくれたり、タンパク質の消化や吸収を助ける働きもあります。
オクラは栽培も比較的簡単で、家庭菜園などでも盛んに作られています。
オクラを栽培する上で気をつけなければならない害虫にヨトウムシがあります。
オクラのヨトウムシとはどのような害虫なのか、ヨトウムシに効く農薬や、ヨトウムシを駆除する方法について解説していきます。
オクラにつくヨトウムシとは
オクラにつくヨトウムシとはどのような害虫なのでしょうか。
ヨトウムシとは、ヨトウガの幼虫のことをいい、漢字で書くと夜盗虫と書きます。
ヨトウガ自体は、オクラを食害することはなく、被害は幼虫によるものです。
ヨトウムシはその名のごとく、夜活動する害虫で、昼間は土の中などに潜んでおり、夜になると土から這い出てきてオクラを食害します。
ヨトウムシは卵からふ化した直後は昼夜を問わずオクラの葉の上におり、オクラに被害を与えますが、3齢を超えると次第に昼間は土の中に潜むようになります。
ヨトウムシの幼虫の大きさは、終齢近くになると5cm程度になることもあり、盛んにオクラを食害するので、オクラの生長が遅くなり、場合によっては枯れてしまうこともあります。
ヨトウムシが発生する周期は、地方によっても異なりますが、5月から11月の間で年2回程度で、暖かい地方では何回も世代交代を繰り返す場合もあります。
この時期はちょうどオクラの生長時期とも重なるので、大きな被害となることもあります。
ヨトウガは、オクラの葉の裏などに最大で100個くらいの卵を何回も産卵します。
ヨトウムシは、オクラの他に、キャベツなどのアブラナ科、ナス科、ウリ科、マメ科などの野菜にも被害をもたらします。
オクラのヨトウムシに効く農薬は
オクラのヨトウムシに効く農薬(薬剤)について解説していきます。
参考にしてみてください。
【ベニカナチュラルスプレー】
ベニカナチュラルスプレーは自然由来の3つの成分を有効成分とする、汎用性が極めて高い農薬の一つです。
有効成分としては、還元澱粉糖化物、植物油(調合油)、バチルスチューリンゲンシス菌の生芽胞及び産生結晶毒素です。
特にヨトウムシに効果があるのはバチルスチューリンゲンシス菌の生芽胞及び産生結晶毒素で自然界にいる天然微生物(B.t.菌)が作っています。
この成分は特にイモムシ類に効果があり、アオムシやハマキムシ、コナガなどにも対応しています。
散布した後に、ヨトウムシがすぐに退治されるわけではないのですが、食害自体は散布直後にとまるので、被害を抑えるのに有効で、散布後の効果も比較的長く持続します。
植物油(調合油)成分は、ハダニなどに、還元澱粉糖化物はアブラムシやうどん粉病にも効果を発揮します。
野菜の他、果樹や花などにも使用でき、スプレーで販売されているので、購入してすぐに使うことができます。
自然由来の成分を使用しているので、有機JAS規格(オーガニック栽培)にも対応した安全性のとても高い農薬となっています。
多くの植物や害虫、そして病気にも使うことができるので、家庭菜園にはおすすめです。
オクラにつくヨトウムシを駆除するには
オクラにつくヨトウムシを駆除する方法や予防法について解説していきます。
ヨトウムシに限ったことではないのですが、野菜の害虫の駆除の基本は捕殺です。
ヨトウムシは3齢以上になると、昼間は土の中に潜んでいることが多いのですが、小さいうちはオクラの葉の裏などにいるので、見つけたら捕まえて退治しましょう。
ヨトウガは、オクラなどの野菜の葉っぱの裏などに産卵するので、見つけたら、テープなどに張り付けて、捨ててしまいましょう。
卵のついた葉を、葉ごと取り除いて、ビニール袋などに入れ廃棄してしまいましょう。
葉が食害されており、イモムシ類が見つからない場合にはヨトウムシが土の中にいる可能性があるので、オクラの周りを掘り返して、見つけたら退治しましょう。
米ぬかトラップという方法もあります。
ヨトウムシは米ぬかの匂いに引き付けられるといわれています。
容器に米ぬかを入れ、米ぬかと土の高さを同じになるように埋めておくと、ヨトウムシが集まってくるので、捕殺しましょう。
成虫が卵を産まないようにする方法も効果的です。
オクラが小さいうちは、防虫ネットなどで覆っておくとよいでしょう。
ヨトウムシはコーヒーの香りを嫌うといわれています。
コーヒーかすなどを、オクラの周りにまいておくとヨトウムシが、土の中に入っていかなくなります。
コーヒーをオクラの葉に散布しておくと、ヨトウムシの食害を抑えることができるといわれています。
まとめ
1.オクラのヨトウムシに効く農薬やヨトウムシ駆除をする方法は?
オクラのヨトウムシとはどのような害虫なのか、ヨトウムシに効く農薬や、ヨトウムシを駆除する方法について解説していきます。
2.オクラにつくヨトウムシとは
ヨトウムシとは、ヨトウガの幼虫のことをいい、昼間は土の中に潜み、夜の間にオクラを食害します。
ヨトウムシが発生する時期は主に5月から11月で、オクラの生長時期と重なり大きな被害となることがあります。
3.オクラのヨトウムシに効く農薬は
ベニカナチュラルスプレーは3つの有効成分を有する農薬で、ヨトウムシにはB.t.菌が作るバチルスチューリンゲンシス菌の生芽胞及び産生結晶毒素成分が有効です。
即効性はないのですが、散布後食害はすぐにとまり、散布後の効果も長く続きます。
ハダニに効く植物油(調合油)やアブラムシやうどん粉病に効く還元澱粉糖化物も含んだ汎用性の高い農薬です。
4.オクラにつくヨトウムシを駆除するには
オクラにつくヨトウムシの駆除方法としては、捕殺、卵の段階での除去、米ぬかトラップ、防虫ネット、コーヒーの散布などがあげられます。
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