サツマイモは5月から6月にかけて苗を定植し、およそ130日ほどで収穫できる作りやすい野菜の一つです。
乾燥にも強く施肥もあまり必要は無いのですが、気をつけなければならない害虫や病気があります。
つる割れ病はその病気の一つです。
サツマイモのつる割れ病とはどんな病気なのでしょうか。
つる割れ病のサツマイモに効く農薬、つる割れ病などの病気対策について解説していきます。
参考にしていただき、おいしいサツマイモの栽培に挑戦してみてください。
つる割れ病のサツマイモとは
サツマイモのつる割れ病とは、どのような病気なのでしょうか。
見分け方から解説していきます。
サツマイモがつる割れ病になると、サツマイモのつるが根元の方から裂けて黄色く、あるいは茶褐色に変色した状態になってきます。
つるの導管から蔓延していき、導管を詰まらせてしまうので、定植後につる割れ病が発生すると、株自体が枯れてしまうこともあります。
原因は土壌中のフザリウム菌というカビの一種によるもので、サツマイモにとってはやっかいな病気の一つとなっています。
発生時期は、植え付け直後から収穫時期までと、とても長いので、定植後に発生していないからといって、安心していると収穫前に発生してしまうといったこともあり注意が必要です。
つる割れ病菌は、土壌や植物などに厚膜胞子の形で存在しており、植えられた植物と反応して発芽し、病気を蔓延させてしまうこともあります。
感染経路は多岐にわたり、もともと畑に菌がいる場合のほかに、種イモや苗などから感染することもあります。
使用しているハサミやカマなどからも、傷口を通して感染してしまうことのほかに、カマなどからの接触感染などもあるので注意しましょう。
いろいろな感染経路を持つつる割れ病は、注意しなければならない病気となっています。
サツマイモのつる割れ病に効く農薬とは
サツマイモのつる割れ病に効く農薬にはどのようなものがあるでしょうか。
その一つは、GFベンレート水和剤という農薬です。
浸透移行作用があり、病原菌がサツマイモに浸入するのを防ぐ効果があります。また侵入した病原菌を退治し、治療する効果もあり、菌が細胞分裂するのを阻害する、つる割れ病には高い効果を発揮する農薬です。
散布などは、植え付け前と植え付け時、植え付け後に行うのが効果的で、適した時期に使用すると効果を高めることができます。
植え付け前の苗の基部を規定量に希釈した薬剤を浸漬し、苗を殺菌することでつる割れ病対策を行います。
また植え付け時には、規定量に希釈した薬剤を株元に散布し、土壌中の病原菌を殺すことでつる割れ病の対策を行います。
植え付け後も定期的にGFベンレート水和剤を株元に散布するとさらに効果を上げることができます。
GFベンレート水和剤は通販などでも購入できる比較的安全な農薬の一つですが、希釈量や使い方、保護具などは、説明書をよく確認してから使用しましょう。
GFベンレート水和剤の他にもつる割れ病に効果のある薬剤は知られていますが、土壌燻蒸など使い方の難しいものもあるので、専門家に聞くなどよく確認しましょう。
サツマイモのつる割れ病対策とは
GFベンレート水和剤などの農薬を使用する以外のつる割れ病対策について解説していきます。つる割れ病が発生しやすい環境の一つとして、土のPHがあります。
つる割れ病は、酸性土壌だと発生しやすいといわれているので、石灰などを使用し、土のPHを中性から弱いアルカリ性に調整します。
保水性の調整も効果があります。
水分が多すぎても乾燥しすぎていても、つる割れ病は発生しやすくなります。
排水性が悪い場合はサツマイモを植える畑は、排水性の良い場所を選び高畝にすると長く水分が土の中に停滞しないのでおすすめです。
また乾燥しやすい場合には、ビニールマルチを用いると乾燥を抑えることができます。
連作も避けた方が良いでしょう。
特にサツマイモ自体の他に、つる割れ病が発生しやすいウリ科の野菜との連作をさけ、イネ科などとの輪作を行うと良いでしょう。
コンパニオンプランツとしてネギを植えると、ネギの根に拮抗菌が繁殖し、つる割れ病を抑えることができます。
拮抗菌は、つる割れ病の菌を防ぐ効果があります。
ビニールマルチを用いる場合は、植穴を小さくすると、マルチ内が高温になりすぎ、苗の活着が阻害される場合があります。
苗の活着が悪いと、つる割れ病などの病気を誘発することがあるので、植穴を広げることも対策になります。
そのほか、ハサミやナイフを定期的に消毒しておくことも忘れないようにしましょう。
まとめ
1.つる割れ病のサツマイモに効く農薬や病気対策は何がある?
サツマイモの病気の一つである、つる割れ病とはどんな病気なのでしょうか。つる割れ病のサツマイモに効く農薬、つる割れ病などの病気対策について解説しました。
2.つる割れ病のサツマイモとは
サツマイモがつる割れ病になると、サツマイモのつるが根元の方から裂けて黄色く、あるいは茶褐色に変色した状態になり、株自体が枯れてしまうことがあります。原因は土壌中のフザリウム菌というカビの一種によるもので、サツマイモにとってはやっかいな病気の一つとなっています。
3.サツマイモのつる割れ病に効く農薬とは
サツマイモのつる割れ病に効果のある薬剤としてGFベンレート水和剤があります。苗の植え付け前、植え付け時、植え付け後に使用すると効果的につる割れ病を抑えることができます。
4.サツマイモのつる割れ病対策とは
農薬を使用する以外のつる割れ病対策としては、PHの管理、土の水分量の管理、連作を避けること、イネ科との輪作、コンパニオンプランツなどがあります。
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