せっかく育てているジャガイモが、害虫の被害で弱ったために、生育不良になってしまうのは悲しいものです。
ジャガイモは病気の他に、害虫の被害についても注意しましょう。
ジャガイモは他の野菜でも気をつけなくてはならない害虫にヨトウムシがいます。
ヨトウムシがジャガイモ畑で発生した際の駆除方法について解説します。
また発生させないようにするための防除(予防)方法についてもご紹介します。
参考にしていただき、元気なジャガイモを育ててください。
ジャガイモの害虫、ヨトウムシとは
ジャガイモの害虫であるヨトウムシとは、どのような虫なのか解説していきましょう。
ヨトウムシとは漢字で夜盗虫と書かれることもあり、名前の通リ夜行性の虫です。
ハスモンヨトウガやヨトウガ、シロイチモンジヨトウなどの幼虫のことで、これらを合わせてヨトウムシ類と呼ぶこともあります。
サナギの状態で、土の中で越冬したあと羽化し、野菜などの葉に産卵します。
産卵された卵からかえった幼虫は、土の中で昼間過ごしますが、夜になると土から出てきて、野菜の葉などを食べて成長します。
幼虫が小さいうちは、葉の裏側を主に食べるのですが、大きくなってくると、葉に大きな穴をあけるまでになり、ジャガイモの生育不良につながることになります。
ヨトウムシは、ナス科のジャガイモ以外にもアブラナ科(ハクサイなど)、アカザ科(ほうれん草)、マメ科(エンドウなど)、ウリ科(キュウリなど)の野菜なども食い荒らす厄介な害虫なのです。
ヨトウムシの生育時期は、ほぼ年に2回、冬を越冬した幼虫が活発に活動する6月位と、この幼虫が成虫となって産卵した幼虫による8月から10月ころです。
ただし、暖かい地方では複数回の世代交代を起こすこともあります。
なお、成虫による食害はありません。
ジャガイモの害虫の駆除方法は
ジャガイモの害虫であるヨトウムシの駆除方法について解説していきます。
駆除方法のひとつめは、卵のうちに駆除してしまうことです。
ヨトウムシの成虫は、ジャガイモの葉の裏に、ある程度かためて、かつ大量に産卵します。
ジャガイモの葉の裏などを丹念に探して、ヨトウムシの卵を見つけたら早めに葉ごと取り去ってしまいましょう。
取り去った卵は、確実につぶしてしまうのが賢明です。
ビニール袋などに入れて廃棄しても良いでしょう。
中途半端に畑の隅に置いておくと、ふ化した幼虫が、じゃがいもや他の野菜にくっついてしまうかもしれません。
卵から幼虫がふ化したとしても、幼虫が小さいうちは、あまり移動せず固まって葉を食べているので、見つけたら卵と同じように処分しましょう。
幼虫は、大きくなってくると少しずつ他の葉や他の株に移っていくので、なるべくふ化した段階で処分するのが良いでしょう。
昼間、土の中にもぐってしまうまでに大きくなった幼虫を見つけるのは結構難しいのですが、それほど深いところまでもぐっているわけではないので、株の周りを掘り返して探してみましょう。
見つけたら、捕殺します。
少し大変ですが、葉などの食害があるようであれば、夜ジャガイモの葉の裏などを丹念に探して見つけるという方法もあります。
ヨトウムシの駆除の方法として米ぬかトラップも有効です。
米ぬかを深さが5cm程度のプラスチックの容器に入れ、株のもとに置いておきます。
ヨトウムシは、米ぬかを食べ、そのまま米ぬかに潜る習性があるので、駆除することができます。
捕殺が苦手という人には、殺虫剤も有効です。
ヨトウムシに効果のある殺虫剤なども販売されているので、使用してみるのも良いでしょう。効果が2週間程度持続するものもあるので、食害を比較的長い間止めることができます。
【オルトラン粒剤】
ヨトウムシの幼虫は大きくなってくると、昼間は土の中に隠れているので、昼間探しても見つけることは難しくなってきます。
葉の裏側が食べられて薄くなっていたり、穴が開いている場合には注意が必要です。
野菜に穴をあけて食べる害虫には、モンシロチョウの青虫がいますが、青虫は主にアブラナ科の野菜を食べます。
ジャガイモの葉に穴が開いていたら100%ヨトウムシの食害と考えてよいでしょう。
ジャガイモの害虫の防除(予防)方法は
ジャガイモの害虫であるヨトウムシの防除(予防)方法について解説していきます。対策のひとつめは、ジャガイモを植えた後に、ジャガイモに防虫ネットをかけることです。
ヨトウムシは、成長したジャガイモの葉に卵を産むことができないので、ヨトウムシを予防することができます。
コーヒーを散布するのもヨトウムシの防除に効果があるといわれています。
ヨトウムシは、コーヒーに含有される成分を嫌う性質があるので、濃く入れたコーヒーを、ジャガイモの葉に散布しておくと、ヨトウムシの発生を防除ことができます。
出がらしを株の周りに巻いておくと効果が高まるので、おすすめの方法です。
木酢液は自然農薬としてよく使われていますが、木酢液を数百倍に薄めてジャガイモの葉に噴霧するとヨトウムシの発生を抑えることができます。
野菜の害虫防除の農薬として比較的広く使用されている浸透移行性殺虫剤を使用するのも効果があります。
比較的良く使われているのはオルトラン粒剤や水和剤ですが、オルトラン粒剤は株元に散布しておくと根から殺虫成分を吸い上げ、長い間害虫を防除してくれます。
ただし農薬ですので、散布量や散布回数、そして使用時期などが決められていますので、良く説明を読んで使用することをおすすめします。
まとめ
ジャガイモの害虫、ヨトウムシの駆除方法や防除(予防)方法は?
ジャガイモで気をつけなければならない害虫にヨトウムシがいます。
ヨトウムシが、ジャガイモ畑で発生した際の駆除方法、そして発生させないようにするための防除(予防)方法について解説します。
2.ジャガイモの害虫、ヨトウムシとは
ヨトウムシとは夜盗虫と呼ばれる夜行性の害虫です。
ヨトウムシは、ヨトウガなどの幼虫で、冬にサナギで越冬したのち羽化し、ジャガイモなどの葉に卵を産みます。
卵からかえった幼虫は、ジャガイモのなどの葉を食べ成長しますが、葉に大きな穴が開くほどの食害で、ジャガイモの成長にも影響します。
ヨトウムシは、1年に2回世代交代し、野菜を食い荒らす厄介な害虫です。
3.ジャガイモの害虫の駆除方法は
ジャガイモの害虫であるヨトウムシの駆除方法は、卵やふ化したばかりの幼虫のうちに駆除する。
株の周りを掘り返して大きくなった幼虫を駆除する。
米ぬかトラップや、殺虫剤などを使用する駆除方法などがあります。
4.ジャガイモの害虫の防除(予防)方法は
ヨトウムシの防除(予防)方法としては、防虫ネットを使う、コーヒーや木酢液を葉に散布するなどの方法の他に、浸透移行性の殺虫剤を株元にまくなどの方法があります。
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