ここをご覧になられているは、「じゃがいもを家庭菜園ではじめてチャレンジしたい。」「一度チャレンジしたけど、芽がジャングルみたいになって、出来たじゃがいもが小さかった・・・。」という方が多いのではないでしょうか。
じゃがいもは初心者の方でも栽培しやすく、あまり手のかからない野菜です。ですが、大きく育てるには大切なポイントがあります。それは「芽かき」です。
今回はその「芽かき」のやり方についてお伝えをしたいと思います。また、「芽かき」とセットでやらなくてはいけない「土寄せ」「追肥」の方法をもお伝えいたしますので、最後まで読んでくださいね。
じゃがいもの芽かきのやり方とは
じゃがいもの芽かきの方法は難しくありません。ですが、ポイントをしっかり押さえておかないと、せっかく植えたじゃがいもに傷をつけ、そこから病気になってしまったりしますので、注意が必要です。それでは芽かきの方法をお伝えいたします。
はじめに芽かきの時期を覚えておきましょう。じゃがいもから発芽した芽が10~15㎝になったくらいに芽かきをします。遅くても芽が20㎝になるまでには芽かきをしてください。
次に残す芽を選びます。残す芽は茎が太く、葉がしっかりとしているものにしてください。ひょろひょろとした芽は残さず取り除きましょう。残す芽は2~3本です。
次に「芽かき」の手順です。
①芽かきする芽の根元を片手でつかみ、もう片方の手で株元をしっかり押さえます。もし、種芋が土から出てきてしまったら、慌てずまずは芽かきをして、そっと埋め戻しましょう。この時は種芋がなるべく空気に触れないように、繊細かつスピーディーに芽かきしてくださいね。
②取り除く芽をゆっくり横に引っ張ります。種芋から引きはがすような感じでするといいと思います。はじめは力加減が難しいですが、ある程度芽かきをすると音や感触で芽が種芋から離れていくのがわかりますよ。
芽かきは手でやりましょう。ハサミで切っても全部取りきることが出来ません。地中に芽が残っています。その残った芽から新しい芽が生えたり、切り口から細菌が入って病気になったりします。
この次は芽かきをした後の「土寄せ」についてご紹介を致します。
じゃがいもの芽かきで土寄せのやり方は
じゃがいもの芽かきが終わったら次は「土寄せ」です。「土寄せ」の方法も簡単です。名の通り、土を寄せる作業です。簡単ですが、なぜやらなくてはいけないか意味があります。
そこでここでは、「土寄せ」は何のためにするのかという事を理解して頂いて、正しい土寄せの方法を覚えてください。
はじめに「土寄せ」をしなくてはいけない理由からお伝えいたします。その理由は2つあります。1つめは「じゃがいもの生長を促す。」2つめは「じゃがいもの緑化を防ぐ。」です。
1つめの「じゃがいもの生長を促す。」というのは、土寄せをすることで、根が張るスペースが広くなるからです。
2つめの「じゃがいもの緑化を防ぐ。」とはじゃがいもは太陽の光にあたると緑色に変色をします。この緑色になってしまったじゃがいもは有毒な「ソラニン」が生成されます。
このソラニンは食すと吐き気や下痢、腹痛などの食中毒を引き起こしてしまうのです。ですので、じゃがいもが土から出てくるの防ぎ、緑化を防ぐ必要があります。
では、土寄せの方法です。
土寄せはじゃがいもの生育中に2回行います。
①1回目の土寄せ(芽かきをした後)
芽かきをした後は残った芽がまっすぐになるように周りの土をじゃがいもの株元に寄せます。株元には5cmくらい土を盛ります。
②2回目の土寄せ(地上部が30㎝くらいになった時)
株元に10~15cmくらいの土を盛ります。育っているじゃがいもをスコップやクワで傷つけないように注意してくださいね。
土寄せは2回以上してはいけないというものではありません。雨や風で土が流れてしまうことがあります。必要に応じて、土寄せの回数を増やしましょう。
じゃがいもの芽かき後は追肥しよう
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それでは最後にじゃがいもの芽かきの後に行う「追肥」についてお伝えをさせていただきます。追肥とは字のごとく野菜の栽培途中に肥料を追加する作業のことを言います。
じゃがいもの追肥は2回行います。タイミングは、1度目は1回目の芽かきをした後、2度目は花のつぼみがついてきたころです。
それぞれ追肥のやり方は、株から少し離れたところに肥料をを蒔き、良く土と混ぜ合わせるようにします。その時、種芋に直接肥料が触れないように注意しましょう。触れてしまうと腐ってしまう原因となります。
与える肥料は化成肥料がバランスが取れていて良いです。庭植えであれば1㎡当たり20~30g、プランター栽培であれば、1株10gを目安にあげてください。
また、肥料のあげすぎには注意です。あげすぎてしまうと葉ばかり育って、いもが育たなかったり、害虫が付きやすくなり、病気になりやすくなります。何事も適量が大切です。
庭植えの時は、ほとんど肥料切れを起こすことはありませんが、プランター栽培の時には肥料切れに注意が必要です。花が咲くまでに、葉色が黄色くなったり、悪くなったのがそのサインです。
そうした時には液体肥料を既定の希釈率で水で薄めて、週に1回与えます。もし花が咲いた後に葉が黄色くなった時は、これは収穫のサインとなりますので、覚えておいてくださいね。
もともとじゃがいもはあまり肥料を必要としない野菜ですが、大きく育て、沢山の量を収穫するには「追肥」は欠かせません。タイミングとポイントをしっかりと覚えて、忘れずに行いましょう。
まとめ
今回はじゃがいもの栽培には欠かせない芽かきのやり方についてお伝えをいたしました。また、芽かきの後に必要な土寄せの方法と追肥の方法も併せてご紹介をさせていただきました。
そもそもなぜ、芽かきが必要なのでしょう。それは地中で出来るじゃがいものメカニズムに関係があるのです。じゃがいもは地上には「芽」、地中には「ストロン」と呼ばれるわき芽が出てきます。
このストロンの先にじゃがいもが出来るのですが、このストロンの数は地上の芽と比例しています。ストロンの数が多いと栄養が分散してしまい、大きなじゃがいもが出来ません。小さすぎるじゃがいもは「ソラニン」という有毒物があり、食べられないのです。
だから、芽かきがとっても大切なんですね。
皆さんのじゃがいもがおいしく育ちますように。
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