夏野菜には様々なものがありますが、旬の野菜は味もよく、体にも良いのでおすすめです。
旬の野菜はスーパーなどでも比較的手ごろな価格で手に入れることができるのですが、家庭菜園で作った取り立てのものは味もまた格別です。
おすすめの夏野菜の一つにオクラがあります。
オクラは、独特のネバネバで知られていますが、体にも良いので、夏になると家庭菜園などで栽培している方も多いかと思います。
オクラを栽培するうえで気をつけなければならない病気の一つに灰色かび病があります。
灰色かび病とはどのような病気なのか、灰色かび病に効く農薬、オクラの灰色かび病対策について解説していきます。
オクラの灰色かび病とは
オクラの灰色かび病とはどのような病気なのでしょうか。
オクラの灰色かび病とは、カビ菌がもとになっている病気で、菌の名前はボトリチス・シネレア菌といいます。
初期症状としては、オクラの葉や実に、薄い褐色の点々(斑点)のようなものができます。
そのままにしておくと、点々(斑点)の部分から腐敗が進み広がることで、葉や実全体が灰色のかびに覆われてしまうことがあります。
特に葉に灰色かび病が広がっていくと、オクラの光合成を阻害するので、生長できなくなり、最悪の場合には枯れてしまうことがあります。
灰色かび病は、オクラ特有の病気というわけではなく、エンドウなどのマメ科、キュウリなどのウリ科、カブなどのアブラナ科の他、イチゴや果樹、花にも発生する病気です。
灰色かび病の発生は、真冬以外の季節に一年中発生する可能性がありますが、特に気温が20度前後で湿度の高い季節に良く発生します。
季節で考えると、春先から梅雨時期、そして秋のはじめから初冬にかけてとなります。
特に梅雨時期はオクラの生長時期と重なるので注意深く育てないと、灰色かび病の被害にあうことがあります。
またオクラの株が弱っているときに、灰色かび病が発生することがあるので注意が必要となります。
オクラの灰色かび病に効く農薬とは
オクラの灰色かび病に効く農薬について解説していきます。
参考にしてみてください。
【カリグリーン】
カリグリーンの使い方は、適量の水で薄めて散布するだけなので、使い勝手もよくおすすめです。
カリグリーンの主たる成分は、炭酸水素カリウムですが、この薬剤は食品や医薬品にも使われており、動物に対してもとても安全なのが特徴です。
散布した直後から効果を発揮するのですが、炭酸水素カリウム中のカリウム分が、カビ菌の細胞の中に入り込むことで、細胞のイオンのバランスを不安定化させます。
不安定化させることで、病変を消していくのが特徴で、病害防除剤とも呼ばれています。
カリグリーンを使用すると、分解物としてカリウムイオンや炭酸イオンが残りますが、これらのイオンは自然界にもともと多く存在しているものです。
自然環境に影響を与えにくいので、有機JAS規格にも適合しています。
カリグリーンは灰色かび病のほかに、カビ菌が原因となっているうどん粉病などにも効果を発揮します。
炭酸水素カリウムは、カビ菌の退治に使われたあとには、オクラに吸収されることで、肥料としての効果も発揮してくれます。
収穫前日まで使用することができるのも、カリグリーンの大きな利点の一つとなっています。
灰色かび病のオクラ対策とは
灰色かび病の対策について解説していきます。
灰色かび病は、ほうっておくと伝染する場合があるので、見つけたら早めに取り除きましょう。
取り除いた葉や実は、ビニール袋などに入れて廃棄するようにしましょう。
畑の隅などに置いておくと、カビ菌が舞い上がり他の株や野菜などにうつってしまうことがあります。
灰色かび病は、オクラが弱っていると発生しやすくなるので、黄色く変色したり、しおれている葉を見つけたら早めに取り去っておくようにしましょう。
オクラの種をまく際や定植する時には、水はけの良い場所を選ぶようにしましょう。
水はけが良くなるように土壌改良を行って良いでしょう。
土壌改良が困難な場合には、高畝にしてオクラの周りに水がたまらないようにしましょう。
オクラの株が密集して風通しが悪いと、多湿となり灰色かび病が発生しやすくなります。
オクラの株の間は十分に間隔を確保するようにしましょう。
水やりをする際には、葉に水をかけるのではなく、根元に水やりを行い、過度の水やりは行わないようにしましょう。
オクラの周りに雑草が多いと、カビ菌が飛来することがあるので、雑草はこまめにかりとるようにしましょう。
連作を避けるようにしましょう。
毎年同じところで同じ作物を栽培していると、灰色かび病以外の病気も発生しやすくなるといわれています。
まとめ
1.オクラの灰色かび病に効く農薬や灰色かび病のオクラにする対策とは
オクラを栽培するうえで気をつけなければならない病気の灰色かび病とはどのような病気なのか、灰色かび病に効く農薬、オクラの灰色かび病対策について解説していきます。
2.オクラの灰色かび病とは
オクラの灰色かび病とは、ボトリチス・シネレア菌というカビ菌が原因で、灰色の点々から広がり、腐敗が進み光合成を阻害するので、オクラが枯れてしまうことがあります。
灰色かび病は、20度前後で多湿の時期に多く発生し、ちょうどオクラの生長時期と重なるので注意が必要です。
3.オクラの灰色かび病に効く農薬とは
カリグリーンは、炭酸水素カリウムを主成分とし、カリウムイオンがカビ菌細胞のイオンバランスを不安定化させ、カビ菌を退治します。
安全性が高く、収穫前日まで使えるほか、肥料としての効果も発揮します。
4.灰色かび病のオクラ対策とは
灰色かび病の対策としては、灰色かび病の葉や実の早めの除去、弱った葉の取り除き、水はけのよい場所への種まきや定植、高畝にすること、適度の株間確保などがあります。
他には、根元への水やり、雑草の刈り取り、連作を避ける事などもあげられます。
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