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子供が描く花で一番多いのは、チューリップではないでしょうか。みんながよく知っているチューリップに、毒があることを分かっている人は少ないです。
植物の毒と聞いて思い浮かべるのは、トリカブトなどですが、そのほかにも毒を持つ植物は、たくさんあります。
毒を持つ植物でも、根に毒を持つもの、葉や花にも毒があるものなどいろいろです。
猛毒のトリカブトは、花粉にも毒があるため、養蜂家はトリカブトの花が咲く時期や場所では、蜜を収集しないそうです。
それでは、チューリップの毒はどうなのでしょうか。花だけでなく花粉や茎はどうなのか、見ていきましょう。
チューリップの花の毒とは
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チューリップには独自の毒、チューリピンがあります。この毒は、花をはじめ球根や茎にも存在します。
球根を間違って食べた場合、嘔吐や吐き気、下痢などの症状が現れます。
チューリップの球根は、ニンニクや玉ねぎに似ていますので、誤って食べることがあります。
花に関しては、直接食べてしまうことよりも、花を触ったり、匂いを嗅ぐときにアレルギー反応を起こすことが多いです。
それもすべての人が、アレルギー反応を起こすわけではありません。
アレルギー反応は人によって、反応を起こす物質が違ってくるので、
特定の人がチューリップに反応します。
実際、チューリピンでアレルギー反応を起こした場合、肌があれる人が多いです。
直接チューリップの花に触れなければ、アレルギー反応を起こすことはないようです。
しかし、自分がチューリピンアレルギー反応かどうか、わからないと心配になります。
小さな子供にも、むやみに触らせないほうが安全です。特に他にもアレルギー反応がある方は、病院で診てもらうのがいいでしょう。
チューリップの花の毒は、激しいアレルギー反応を起こすことはありませんが、体質によってはアナフィラキシーショックを起こす人もいますので、注意してください。
チューリピンは、花粉にもありますので、花自体より花粉の方に注意することも大切です。
チューリップの花粉の毒とは
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チューリップを切り花として、室内に飾る人も多いでしょう。花が大きくて見栄えもいいですし、花屋さんでもよく見かけます。
しかし、残念ながら毒は花粉にもあります。人間には害が少なくても、体の小さい猫や犬などにとっては、危険な存在になります。
特に室内で飼っている猫は、注意が必要です。猫が直接、チューリップの花や花粉を、食べることはないでしょう。
しかし、花瓶の近くを猫が歩いた時、しっぽがチューリップに当たり、花粉がしっぽに付くことはあり得ます。
その花粉を毛繕いの時、舐めてしまいます。猫における、チューリップの花粉での症状は、嘔吐や急性腎不全があります。
チューリップなどユリ科の植物は、猫にとって大変危険です。ユリ科の植物としては、ユリやスズラン、ヒヤシンスがあります。
猫を飼っている方は、これらの花にも気を付けてください。意外に身近な植物が、ペットにとっては危険なものとなります。
ペット自身では対処できないので、飼い主さんが注意することしかできません。
贈り物として、チューリップの花束をいただいた時は、猫などが近づかない場所に飾るようにするのが、最適です。
チューリップの茎の毒とは
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次は、チューリップの茎についてです。球根や花と同じく、茎のもチューリピンがあります。
チューリピンは、チューリップ全体にあります。チューリップにしてみれば、毒を持つことで他の生き物に食べられる危険を、少なくできます。
特に大事なのは球根です。春に芽を出す前に、食べられてしまっては、元も子もありません。そのため毒を持っているチューリップが生き残りました。強いものが生き残るのが進化の世界です。
球根の他の部位にも毒を持っています。しかし、それを知らない犬などがチューリップの茎をかじってしまうと中毒を起こします。
庭や公園に育てられているチューリップの茎を、散歩中の犬がかじってしまうこともあります。
犬に現れる症状も、嘔吐や下痢があります。また、茎を食べなくても、肌に触れたところが皮膚炎を興すことがあります。
もちろん茎だけではなく、春先に庭やプランターにある球根が土から顔を出していると、犬が悪戯する可能性もあります。
球根に傷がつくと、傷口にもアレルギー反応を引き起こす物質がつくられます。これが原因で皮膚炎を起こすこともあります。
犬や猫たちからするとチューリピンを含む、すべての部位が危険です。ちょうどペットたちの目線にある植物ですので、余計に注意が必要となります。
まとめ
チューリップが持っている毒の危険性について見てきました。ペットを飼っている家では、対策が必要です。
ペットだけではなく、小さなお子さんがいる家でも、同じように気を付けてください。
チューリップが危険な花というわけではありませんが、少し注意していれば、花を楽しめます。
公園などで子供と遊ぶときや、ペットを散歩させるときに、毒について思い出してもらえれば、事故も防げます。
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