ハモグリバエがトマトの葉に付いてしまって、困ったことはありませんか?
数匹ならともかく、ある程度の数になってしまったら、駆除するのもやっかいですよね。
害虫は、何といっても初期対策が大事。
でも被害が広がってしまったら、農薬に頼りたくなる場合もあります。
そこで、この記事では、農薬を使ってハモグリバエを効果的に駆除する方法をご紹介したいと思います。
ハモグリバエの農薬でトマトに使えるのは
たとえば、お店に行ってハモグリバエ駆除に良いトマト用の農薬を探すとします。
どれも似たような感じのボトルが並んでいて、容器には、小さい字でびっしり説明が書いてありますよね。
読むのに一苦労です。
そこで、まずは代表的な薬剤の種類をしっかり頭に入れましょう。
この表は、「トマトに付くハモグリバエに対応できる農薬」の代表的なものを種類ごと、まとめたものです。
有効主成分 |
商品名 |
IGR |
カウンター、カスケード |
ネオニコチノイド |
ダントツ、モスピラン、アクタラ |
アベルメクチン |
アファーム、アニキ、コロマイト |
ジアミド |
ベネビア |
うーん、思ったとおりたくさんありますね。
インターネットで「農薬まとめサイト」などもありますが、やはり適切なものを選ぶのには、かなりの時間と根気がいります。
ご承知のとおり、農薬を安全・効果的に使うには知識が必要です。
たとえば、成分、使用時期、使用量、残留日数など、よくよく調べないといけません。
そこで、急ぎで「トマトの葉に付いたハモグリバエ対策」を探している方のために、手っ取り早くどれが良いのかおすすめしたいと思います。
ハモグリバエにはアファームが使える?
ハモグリバエ駆除でよく効く農薬の一つが、アファーム乳剤です。
アファーム乳剤は、エマメクチン安息香酸塩乳剤が使用されていて、害虫の筋肉と神経に対して作用します。
特長としては、
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速やかに分解し、長く残らない
-
ハモグリバエの他、コナガ、アザミウマ、ダニも同時に防除できる
トマトに付くハモグリバエには、卵、幼虫、サナギ、成虫と4つの成長段階に合わせて、対処する必要があります。
卵は、葉の裏にあるし、幼虫は葉の内部に住んでいて、サナギは土に、成虫は飛んでいますからね。
また、ハモグリバエは成長サイクルが早いのも特長です。
卵が孵化してから、成虫になってまた卵を産むまでの期間が短いのです。
ですから、だいたい1週間おきに定期的にアファームを散布すると良いでしょう。
その際には、いつスプレーしたのか忘れないように、ちゃんとカレンダーに書いておきましょうね。
使い方はというと、アファーム乳剤の原液を2000倍に薄めて株元から葉先までまんべんなくスプレーします。
2000倍というと、薬剤1mlに対して水2000ml。
たくさん作りすぎて余ってしまうと、後で薬剤の処分に困りますから、よく考えて分量を決めましょう。
アファーム乳剤は、トマトの収穫の前日まで使うことができて、合計5回まで散布できます。
ハモグリバエに効果的なものは
アファーム乳剤以外にも、ハモグリバエに効果的な農薬がありますよ。
もし、アファームを試してダメなようだったら、ダントツ粒剤と
モスピラン粒剤という農薬も良いです。
この二つは、ネオニコチノイド系成分の薬剤。
トマトを植え付ける時に土に混ぜ込んで、予防に使うことも可能ですよ。
薬剤は、根から吸い上げられて、植物全体に薬剤が行き渡ります。
スプレー法とは違い、葉だけに使用というわけにはいきませんが、その分、長期間効き目が期待できます。
使い方ですが、ダントツ粒剤は、1株に対して1〜2グラムを使用。(定植時に1回だけ)
モスピラン粒剤の方は、1株に1グラムを使用します。(定植時に1回だけ)
さらに、もっと新しいタイプの農薬として、ベネビアODもおすすめです。
特長は、
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効果が早い
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ハモグリバエ以外に、多くの害虫に適用可能
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ミツバチなど有用な昆虫には安全
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オイルが配合されていて、葉の裏に付着し、雨で流れづらい
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効果は約2週間持続
といった良い点があります。
シアントラニリプロールという新成分が、害虫の神経に作用して筋肉の動きを停止させ、最終的に駆除となります。
また、葉の中にいる幼虫だけじゃなく、卵やサナギ、成虫まですべての生育段階に薬剤が効きます。
なんだか頼もしい効果ですね。
使い方ですが、2000倍に薄めてスプレーします。
使用限度は、4回までで、定植後の散布は3回以内ということです。
液体タイプ以外にも、粒剤もあるので、用途よって使い分けするのも良いでしょう。
植え付けるときに粒剤を土に入れてあげれば、ハモグリバエの予防として効果があります。
その他の害虫にも効き目がありますしね。
最後に、注意点として以下2点、気をつけてくださいね。
①アゾキシストロビンを含む農薬との混用はしない!
②アゾキシストロビンを含む農薬を散布した場合には、散布後2週間以上間隔をあけて使用すること!
まとめ
以上、トマトの葉に付いたハモグリバエの退治方法として、効果の高い農薬をまとめて4つ、ご紹介しました。
アファーム乳剤
ダントツ粒剤
モスピラン粒剤
ベネビアOD
言うまでもありませんが、どんな農薬に限らず、使用の際には、よく使用方法を読んで理解しましょうね。
マスク、手袋、ゴーグルの着用は必須です。
面倒がらずにやりましょう。
そして、朝夕の涼しい時、風のない日を選んで注意して使い、作業後は手洗いうがいも。
ペットやご近所への配慮も、どうぞお忘れなく。
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