トマトは、たくさんの人に好まれ、今では世界中で栽培さえている野菜ではないでしょうか。
お店でもミニトマトから、大きいトマトまで様々な種類のトマトが売られているのを見かけると思います。トマトの種類はどのくらいあるか、ご存じですか?
世界中で、8000種以上ものトマトの品種があり、日本では、120種類以上あると言われています。
トマトは、生で食べるのもよし、煮込み料理や炒め物にも、さらにソースやケチャップといった加工食品にもでき、多岐にわたった調理方法がある、使い勝手のいい野菜ですよね。
品種によってサイズはもちろん、味にも違いがあり、どのようにトマトを食べたいかにより、どの品種を選ぶべきか決まってくると思います。
そこで、トマトの歴史やタイプ、そして海外で人気の品種についてお話ししたいと思います。
トマトの始まりはどこ?トマトが世界中で愛される食べ物になるまで。
トマト、もともと南アメリカ大陸のアンデス山脈で自生していた植物です。そこで自生する自然のトマトは、ベリー程のサイズで中にはブルーベリーぐらい小さい実であったといわれています。
トマトに多く含まれる栄養素、リコピンも今日多く出回っているトマトよりも、4倍多く含まれているとか。
約2000年前のメキシコから中央アメリカで発達したメソアメリカ文明のときには、トマト栽培がおこなわれいたようです。
16世紀初期の大航海時代にスペイン人によってヨーロッパに持ち込まれ、イタリア・フランスに先に広まりました。
そして徐々にヨーロッパ、アメリカへと広がり、サイズや味はもちろん、耐病性のあるトマトなどの品種改良が行われていきました。
日本には、17世紀ごろに伝わったといわれ、「唐なすび」「唐ガキ」と呼ばれ、鑑賞用だったようです。
明治になり、トマトは野菜として認識されるようになりましたが、多くの日本人には青臭さから好まれませんでした。
大正・昭和にかけて、洋食が家庭に広まるにつれ、トマトも料理のなかで大活躍する野菜となっていきました。
日本でトマトが広まったのが、近代であったことには驚きです。
どんなタイプのトマトがある?成長の違いと伝統的違いで大別。
トマトは日本では一年草の野菜として知られていますが、実は暖かい地域では、多年草でもあります。冬が寒い日本では、霜などに弱いトマトは枯死してしまいます。
まずは、伸長形質の違いによってトマトを大別することができます。
・ディタミネート型トマト(Determinate tomatoes)
成長のピークがあらかじめ決まっているタイプ。成長のピークに達した時、花やトマトの実に全エネルギーを消費し、終わりを迎える短期間型のトマト。ビーフステーキトマトなどの大きめの品種がこれにあたります。
・インディタミネート型トマト(Indeterminate tomatoes)
栽培期をとおして成長を続けていくタイプ。茎の末端では、花や葉を栽培期を通して作り続け、たくさんのトマトの実を生産する長期間型のトマト。ミニトマトなどの品種がこれにあたります。
次に、種の年代の違いによってタイプ分けをすることができます。
在来種や原種といった意味で、エアルーム種と呼ばれるトマトです。エアルーム種は、育てたトマトの種を、少なくとも50年以上、保存と育成を繰り返し行われ、代々受け継がれ続けているトマトの品種をいいます。
特徴としては、多くのエアルーム種はスーパーマーケットで売られている一般的なトマトよりも味がよく、特に香りがいいと言われています。
エアルーム種の主な品種名として、以下のものがあります。
・チェロキーパープルトマト
・ブランデーワイントマト
・ゴールドメダルトマト
・グリーンゼブラトマト
・ブラックチェリートマト
海外で人気トマトの品種はどれ?サイズや形もさまざま。
トマトには、ミニトマトから中玉、大玉と大きさから形、色まで様々あります。そこで、特に海外で有名なトマトの品種を大きさと形の違いからご紹介したいと思います。
・ビーフステーキ種
トマトの王様ともいわれる、一番大きいサイズのトマト。ウシの心臓の形ににていることから、この名前を付けられたと言われています。大きなトマトの実は、煮込み料理やトマトソースはもちろん、スライスしてハンバーガーのなかのトッピングに最適の品種です。
・ローマ種
名前通り、典型的なイタリア産のトマト。長方形の形が特徴。新鮮な果肉は煮込み料理やソースづくりに適してます。
・ミニトマト(チェリートマト)種
小さくて、赤、黄色、オレンジや紫など色合いが豊富で、料理の見た目のアクセントとしても使えます。ミニトマトは、大きいトマトよりも糖度が高いといわれています。
・カンパリ種
ミニトマトよりも大きいが、平均より小さめのサイズ。甘みがあり、酸味が少ないのが特徴です。「つるのトマト」としても知られ、人気のあるトマトです。
まとめ
いかがだったでしょうか。
日本でトマトが一般的に食べられるようになってから意外にも歴史はまだ浅いですが、今では多くのかたに親しまれ、たくさんのトマトが栽培されています。
トマトには、本当にさまざまな品種があり、料理の用途によって違った種類のトマトを育ててみるのはどうでしょうか。また、日本ではあまり聞かない品種も海外で多くの方が自家菜園で育てています。
また、トマトの種は、毎年保存ができ、翌年に育成することができます。トマトの種を保存することに慣れれば、エアルーム種も自家菜園で育てることはでき、新鮮で香りのいいトマトを収穫できると思います。ぜひ参考にしてみてください。
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